2013年9月26日
NICT/世界最大容量の大洋横断光ファイバ伝送実験に成功
情報通信研究機構(NICT)は25日、同機構の委託研究によりKDDI研究所と、古河電気工業が大洋横断光ファイバ伝送で世界最大の毎秒140テラビット(*1)の超大容量信号を約7300km伝送に成功したと発表した。
この実験で、伝送性能指数(容量距離積=伝送容量×伝送距離)で、世界で初めて1エクサ(*2)の壁を突破した。
従来の単一コアの光ファイバは物理的な伝送容量の限界を迎え、限界を超えるため、光ファイバ内に複数のコアを形成した「マルチコアファイバ」などを用いた空間多重光通信技術の研究を積極的に進めてきた。
従来の単一コアファイバの限界、毎秒100テラビットを超える大容量伝送実験が、マルチコアファイバで行われて来たが、伝送システムの性能指数である容量距離積は、毎秒0.7エクサビット・キロメータ程度までしか実現できなかった。
コア数を増大させるとコア間の信号の干渉が大きくなり長距離伝送が伸びず、逆にコア数を抑えると容量の拡大が難しくなるため、伝送容量と伝送距離の両立が課題だった。
KDDI研究所と古河電気工業は、コア間の信号の干渉を十分に抑える長距離中継伝送が可能な7コア光ファイバと7コア光増幅器(図1)を共同開発し、最新の偏波多重四相位相変調信号(PDM-QPSK信号)の伝送効率を上げるための新たな信号処理技術を導入し、従来の2倍の伝送効率を達成した。
これにより、ファイバ当りの伝送容量を毎秒140テラビットへ拡大し、伝送距離を7300kmまで延伸することが可能になり、毎秒1エクサビット・キロメータの容量距離積を達成した。
(*1)1テラは1兆
(*2)1エクサは1京の100倍
問い合わせ先
KDDI研究所 営業企画グループ
電 話:049-278-7545
最新ニュース
- LINEヤフーとキラメックス、⾹川県と連携し県内のデータ・AI⼈材育成を⽀援(2024年4月26日)
- アデコ、「エンジニア・プログラマー」が初めて中学生男子が選ぶ「将来就きたい職業」の1位に(2024年4月26日)
- 小中学校のFAX、教諭の86%が月に1回以上利用するも、過半数が廃止に賛成 =アドビ調べ=(2024年4月26日)
- リスキリング理解度は高まるが社会人の約4割は学習意欲なし =ベネッセ調べ=(2024年4月26日)
- じゅけラボ予備校、「難関私立大vsその他私立大」現役合格者の勉強時間比較(2024年4月26日)
- 昇給を実施する企業は「魅力を感じる」の回答が9割超 =学情調べ =(2024年4月26日)
- 滋賀県立大学と山田進太郎D&I財団、中高生女子のSTEM人材育成に向け連携協定を締結(2024年4月26日)
- WHITE、日本経済大学と「教育革新パートナーシップ契約」を締結(2024年4月26日)
- みんがく、文京区立第九中学校にて全校生徒・教職員に向け「生成AIリテラシー講座」開催(2024年4月26日)
- ShoPro、世田谷区立小で「探究学習プログラムコンテンツ」使用した授業実施(2024年4月26日)