2022年8月23日
今年度必修の「探究」、教員の約5割が「生徒の質問に答える時間や人脈がない」=トモノカイ調べ=
トモノカイは22日、新学習指導要領作成に携わった「國學院大学」人間開発学部初等教育学科の田村学教授と共同で、全国の高校教員360人を対象に実施した、「総合的な探究の時間(探究)の指導に関するアンケート調査」の結果をまとめ発表した。
それによると、「探究」の指導経験がある高校教員(301人)に、「探究」を教えていて感じる課題を聞いたところ、最も多かったのは「生徒からの質問に答えるために情報を調べる時間がない」23%。
次いで多かったのは、「生徒からの質問に答えるために大学の研究室などに問い合わせるネットワークがない」22%で、約5割(45%)の教員が「生徒の質問に答える時間や人脈がない」と回答している。
「生徒からの質問に答える方法がわからない」も5%おり、教員だけで生徒の質問に答えることに負担を感じる教員が多いことが明らかになった。
「探究」を教えていて感じた課題をどのように解決しようとしているか、を尋ねたところ、「教員同士で指導法を検討」43%が最も多かった。「指導法をレクチャーするセミナーに参加」も22%いたが、「塾や指導の専門機関を学校に招き勉強」は4%だけで、専門家などに指導のアドバイスを求めながらも、学校の中でのサポートは限られていることが分かった。
学校の通常の授業以外で生徒の探究学習をサポートするとしたら、どのようなことに取り組みたいかとの質問には、34%が「放課後の教室で学生が生徒の学習をサポートする」と回答し、「放課後の教室で教員が生徒に補習指導を行う」31%を上回った。
「探究の副教材を生徒に配布する」も15%おり、指導する以外の方法を希望する教員が多いことが分かった。
この調査は、全国の高校で「探究」を指導している教員を対象に、7月14日~28日にかけて、インターネットで実施した。有効回答数は360人で、うち「探究」の指導経験があるのは301人。(トモノカイによる「探究」のサポートを受けている教員は調査対象外)
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