2023年8月25日
中学3年時点で文理選択を迷っている「グレーゾーン」生徒は半数以上 =スタディプラス調べ=
スタディプラスは24日、同社の「Studyplusトレンド研究所」が、山田進太郎D&I財団と共同で、全国の高校生と大学1・2年生の合計約3000人を対象に、今年6月~7月に2回にわたり実施した「文理選択に関するアンケート調査」の結果をまとめ発表した。
それによると、「文系or理系で進学することを決めた時期」について聞いたところ、理系は「中学生時点」で37.1%が決定済みで、文系は決定タイミングが理系より遅い傾向だった。
「中学3年生の頃、文理選択についてどう考えていたか?」を尋ねたところ、文系生徒は、約6割が「グレーゾーン」で、男女別にみると男子は69.1%、女子は57.6%だった。理系生徒は、約半数が「グレーゾーン」で、男子46.8%、女子56.5%。
「グレーゾーン」とは、多くの学生が高校1年生の秋~冬にかけて文理選択の決断を迫られるなか、その1年前にあたる中学3年生時点で、①文系・理系を明確に選択できていない、②文系・理系を明確に選択できているが、最終的な進学先が逆転した―学生のことを指す。
「文系or理系を選択した理由」を聞いたところ、文系の選択理由で最も多かったのは「理系科目が苦手だったから」49.9%で、理系は「理系で学べる内容に興味があるから」55.6%、「理系科目が好きだったから」54.2%が多かった。
文系の男子生徒は、学びの内容への興味・好みを示す項目が上位にランクインしたが、女子生徒は、理系に対するネガティブな理由が、男子より割合として高い傾向にあった。
一方、理系の男子生徒は、文系と同様に学びの内容への興味・好みを示す項目が上位に挙げられたが、理系の女子生徒は、将来的なキャリアを見据えた理由が、男子より割合として高い傾向だった。
また、「文系or理系を選択する際に、悩みや迷いはあったか?」との質問には、半数近い(43.5%)生徒が「悩みや迷いがあった」と回答。具体的には、文系では男女ともに「将来性への不安を指摘する」項目が多く、理系では男女ともに「苦手科目」の悩みがトップだったが、女子は特に顕著で約6割に上った。
文理選択をする際に「どのような情報源を活用したか」を聞いたところ、「学校の教師(担任)」52.1%が最も多く、以下、「家族」35.9%、「同級生」31.7%、「先輩」22.2%、「SNS」20.1%などが続いた。
「学校や教員のサポートで、文系or理系選択に対する自信や意欲が高まったか」との質問には、約半数が「自信や意欲が高まった」と回答する一方、残り半数はサポート改善の余地が見られた。
また、文理選択について「学校や教員から受けたサポートにどれくらい満足しているか?」を尋ねたところ、半数以上が「満足している」と回答した一方で、「どちらでもない」も約4割いた。
満足していない場合、「具体的にどのような点に不満があったか?」を聞いたところ、「説明が不足」37.4%、「選択肢が限定的」35.8%、「進学実績優先に感じた」29.2%が多かった。
文理選択後に「文系or理系を選んだことを後悔したことがあるか?」との質問には、2割程度(20.4%)が、文理選択に関して「後悔がある」と回答。「文系と理系を選択し直せるとしたら、何をもっと知りたいか?」には、「将来へとの繋がりや勉強内容」との回答が多かった。
この調査は、学習管理アプリ「Studyplus」の全国のユーザー(高校生、大学1年生、大学2年生)を対象に、1回目は6月29日〜6月30日にかけて、2回目は7月12日〜7月13日にかけて、「Studyplus」上でアンケートを依頼し、オンラインで回答を回収する形で実施した。有効回答数は、1回目が3297人(うち文理選択済みの学生は2740人)、2回目が3292人(同2601人)。
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