2025年7月18日
小学生の夏休み、保護者の約3割が「留守番をさせる」と回答 =千調べ=
千は17日、小学生の子どもをもつ保護者323人を対象に実施した、「小学生の夏休みの過ごし方に関する保護者の意識調査」の結果をまとめ発表した。
それによると、小学生が夏休みに過ごす「主な場所」を聞いたところ、各学年とも最も多かったのは「自宅」で、その割合は学年があがるにつれて増加。「公立学童」は小1をピークに減少傾向にあり、「祖父母・親戚の家」も減少に転じた。参考値だが、小6では「学習塾」の割合が高くなる傾向がみられた。
夏休み期間中の「子どもだけの留守番」の有無を尋ねたところ、約1/3(33.2%)の家庭が「留守番あり」と回答。共働き世帯の増加を背景に、子どもだけで過ごす時間の発生は避けがたい現状のようだ。
保護者の就労状況別に見ても「フルタイム」「短時間勤務」のいずれでも、「子どもの留守番実施」の割合に大きな差は見られなかった。
「留守番の予定あり」の保護者に時間数を聞いたところ、「2時間未満」の短時間留守番が多かったが、「5時間以上」も約4分の1(27.5%)を占め、一定数存在した。「5時間以上」となると、午前・午後のいずれかを超え、保護者の勤務時間帯の大半を子どもだけで過ごしている可能性が高いと考えられる。
留守番経験者に「開始時期」を聞いたところ、「小学1年生から」35%が最も多く、経験者の75%が「小学3年生以下」から留守番を始めていたことが分った。一方、未経験者の留守番開始時期に関する回答は、「検討中」「小学4年生から」が多かった。小学4年生からという結果は、公立の学童の多くが小学3年生まで入所可能であることが影響していると考えられる。
また、夏休み期間中の昼間の過ごし方で「最も深刻な課題」を聞いたところ、最も多かったのは「仕事との両立」18.8%で、次が「留守番中の安全確保」16.9%だった。就労と見守りの両立が家庭にとって大きな負担になっているのが分かる。3位は「ゲームや動画視聴の時間増加」で、現代的な生活環境での子どもの過ごし方への悩みがTOP3にランクインした。
夏休み期間中の、「自宅での過ごし方の工夫や対策」について質問したところ、最も多かったのは「やって良いこと・悪いことのルール決め」52.2%で、次いで「留守番の時間や場所、行動範囲などのルール決め」44.2%、「簡単に食べられるものの準備」38.0%が続き、家庭内での安心・安全な自律行動を促す工夫や保護者の不在時間も想定した工夫が多く見られた。
一方で、「見守りカメラの設置」7.7%や、「地域との連携」1.5%などは1桁台にとどまり、デジタルや外部リソースの活用はまだ限定的な様子なのが分った。
夏休み中、負担軽減のために保護者が「利用したい社会サービス」を聞いたところ、最も多かったのは「多様な預かり場所の充実」46.0%で、次いで「学童保育や習い事などへの費用支援」39.1%、「食事提供サービス」31.4%も3割を超え、実質的なサポートを望む声が多く見られた。
「体験活動」「学習支援」「企業の支援」など、多様で柔軟なサービスへのニーズも一定数あり、一選択肢ではなく多数の選択肢のある支援設計が求められていることが伺える。
これまでの夏休み期間中の失敗談について、自由意見を募ったところ、①「宿題・勉強の遅れや管理不足」33.3%、②「動画・ゲームなどの過剰視聴」25.9%、➂「留守番・見守りの課題」14.8%、がTOP3に挙げられた。
この調査は、同社の総合保育テックサービス「はいチーズ!」の会員で、小学生の子どもを持つ保護者を対象に、6月7~24日にかけてインターネットで実施した。有効回答数は323人。
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