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2025年9月18日

ユーバーの「Scratchで小・中学校のプログラミング」Vol.24 <スクラッチで連携した動き>

ユーバープログラミングスクールの中村里香代表による、小学校のプログラミング授業で使ってほしいプログラミング言語Scratch(スクラッチ)の学習動画第24回。
今回は<初級者>向け、Scratchでメッセージを使いキャラを連携して動かすプログラムです。

メッセージで連携

今回もScratchの「メッセージ」の機能を紹介します。「メッセージ」とは、スプライト同士がやり取りする合図です。

メッセージはブロードキャストされ、プロジェクト全体に伝わります。これにより、スプライトを一斉に動かしたり順番に連携させたりすることができます。
今回は、メッセージを使ってスプライト間で連携した動きを作ります。

メッセージの送受信

今回はあらかじめ「あかたいそうする」「しろたいそうする」というメッセージを作っておきました。

*作成したメッセージは、コードエリアに配置されていない状態(使用していない状態)にすると自動的に削除されます。あらかじめ用意しておきたい場合、ハットブロックにつなげない状態でコードエリアに配置しておくことをお勧めします。

まずは「うさぎあか」のスプライトで、緑の旗が押されたときに「(あかたいそうする)をおくる」ブロックでメッセージをブロードキャストします。

「(あかたいそうする)をうけとったとき」のハットブロックに体操のアニメーションをするブロック定義「まえにまげる」「よこにまげる」をつなげます。

これで「(あかたいそうする)」のメッセージを合図に体操が実行されます。


緑の旗を押すと、「うさぎあか」は体操をします。受信ブロックがない「うさぎしろ」は何も動作しません。

メッセージで連携する(うさぎあか→うさぎしろ)

「うさぎあか」が体操を終えた後に、「(しろたいそうする)をおくる」ブロックでメッセージを送ります。

これは「体操が終わったから次のキャラクターが動いてね」という合図です。

「うさぎしろ」のスプライトでは、「(しろたいそうする)をうけとったとき」のハットブロックに体操のアニメーションをつなげます。


*あらかじめそれぞれのスプライトにはコスチュームを切り替えて体操の動きをするアニメーションの定義を準備してあります。

これで、「うさぎあか」の体操が終わった後に「うさぎしろ」が体操をする、一方向の連携が完成します。


メッセージで連携をする(うさぎあか←→うさぎしろ)

さらに「うさぎしろ」が体操を終えた後に「(あかたいそうする)をおくる」ブロックでメッセージを返すようにします。


こうすることで以下のように2つのキャラクターが交互に連携して動くループになります。

メッセージ「あかたいそうする」
→スプライト「うさぎあか」体操のアニメーション
→メッセージ「しろたいそうする」
→スプライト「うさぎしろ」体操のアニメーション
→メッセージ「あかたいそうする」
→スプライト「うさぎあか」体操のアニメーション


今回は、Scratchの「メッセージ」を利用して複数のスプライトを連携して動かしてみました。次回はシーンの切り替えに挑戦します。

授業での活用

Scratchはゲームづくりだけでなく、子どもたちのアイデアの表現、発表、調べ学習など、さまざまな教育活動で活用できるツールです。

今回紹介した「メッセージによる連携動作」は、複数のキャラクターを順番に動かすことで、処理の順番や流れを考え、計画力や企画力につながる学びになります。

シンプルな構造から始め、ものごとを整理して動かす練習を通して、発表や表現活動などの授業に活用いただけると嬉しいです。

スクラッチの使い方

スクラッチでアニメーションを作る

<筆者プロフィール>
ユーバー株式会社 代表 中村里香
2017年4月、すべての子どもが楽しく学べるプログラミング教育を目指し、ユーバー株式会社を設立。プログラミング教室運営、クラウド型学習サービス「うさプロオンライン」の提供、教材開発、講師育成支援、体験イベントの開催などを行う。環境に左右されない学びの機会を届けるため、教育現場や企業と連携し活動中。

ご質問・お問い合わせ info@yuber.jp 中村宛(ご質問は該当記事のURLを添えてください)

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