2015年8月27日
コクヨS&T/紙よりタブレット端末に書く方が脳に負荷
コクヨS&Tは、紙のノートに書く行為の方が、タブレット端末に書くのと比べて脳への負荷が低いことを示す研究結果を、22日に行われた電子情報通信学会 ヒューマンコミュニケーション基礎研究会で発表した。
センタン、広島大学大学院総合科学研究科と共同で実施した本研究では、紙ノートとタブレット端末へ書く行為が、学習と内容の理解に与える影響について調べた。
スマートフォンとPCの使用歴がある高校生12名を対象に、数分程度の朗読文を提示し、ノート、タブレット端末いずれかにメモ書き・ノートまとめを行ってもらい、メモ書き中とノートまとめ中の脳波を測定した。
また、学習後に記憶テストと理解度テストを実施し、タブレット端末で学習した場合と、ノートで学習した場合とで成績の比較を実施。
最後に、メモ書きに向けられる注意の程度を比較するために、学習音声を聞いてメモ書きをしながら、それとは関係しない音に反応させる二重課題を実施し反応時間を計測した。
デバイスが学習に与える影響を検討するために、作業に対する認知負荷や集中の程度を反映するとされるシータ帯域パワーに注目。
記憶テストと理解度テストの成績にノートとデジタル端末による差はなかったが、メモ書きをしている間の前頭部シータ帯域パワーは、学習時と二重課題時ともにノートよりもタブレット端末の使用時の方が高まる傾向が観察された。
ノートに比べて、タブレット端末で前頭部シータ帯域パワーが高まったという実験の結果は、タブレット端末でのメモ書き時の認知負荷が高い状態であったと解釈することができるという。
一方で、コクヨS&Tは、タブレット端末の情報の検索や収集、編集、共有といった優れた機能性に触れ、学習の場面では、紙ノートとタブレット端末を使い分けることが重要であるとしている。
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