2015年10月14日
狛江第四中学校/内田洋行の最新デジタル顕微鏡を使った理科授業公開
東京都狛江市立狛江第四中学校は14日、東京都教育委員会が進める都内の公立小中学校などを対象に大学や企業等と連携し、理数の面白さや有用性を児童・生徒に実感させる「理数授業特別プログラム」の一環として、内田洋行の最新デジタル顕微鏡を使った観察調査の授業を公開した。
授業は水見理恵教諭の中学2年理科の単元「動物の生活と生物の進化」で、内田洋行のモニター一体型顕微鏡(D-EL3N)を使い、アクティブラーニングの要領でグッピーの尾びれの毛細血管を観察調査するもの。
はじめに、ゲストティーチャーとして内田洋行の細川妃沙未氏からデジタル顕微鏡の操作説明と水見教諭の手順説明があり、その後8グループに分かれ5分間の制限時間内に毛細血管を発見し、写真・動画撮影をして、グッピーを水槽に戻すという流れ。
モニターに毛細血管が映し出されると素早く動画・写真の撮影を行い、制限時間内にグッピーを水槽に戻す。
動画を再生して血球の流れを観察する。静止画に切り替えて、血管の太さなど計測して画面に記録する。こうした操作はモニター画面のタッチで行われ、スマートフォンやタブレットを使い慣れている生徒たちは初めてとは思えない慣れた手つきで行っていた。
血球の流れを分かり易く撮影出来たグループの映像は、顕微鏡からワイヤレスで大型TVに投影、クラス全員で簡単に共有、発表などに使うことも出来る。
初めてデジタル顕微鏡を使った生徒からは、「血液がさらさら流れているのが見えた」「血液が一定の速さで流れているのがわかり、それを動画で残すことが出来、タブレットで共有できるので良かった」といった感想が聞かれた。
また、水見教諭は「いつもは1人1台で観察するので集中は出来るが、結果がばらつくこともある。デジタル顕微鏡では、動いているものを動画で記録することが出来るし、共有もしやすいので便利だと思う。ミジンコなどの微生物や植物の葉脈観察など、生物分野では活用できると思う」と、利用シーンの可能性を語った。
今回の授業では、時間の制約もあり他グループとの観察結果の比較などは行えなかったが、デジタル顕微鏡によるグループ学習は、観察を利用したアクティブラーニングの可能性を示すものであった。また、通常なら32個必要な観察対象(今回はグッピー)が8個で済むというのも大きなメリットになるのではないだろうか。
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