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2025年5月1日

ユーバーの「Scratchで小・中学校のプログラミング」Vol.04 <重力を考えたジャンプ>

ユーバープログラミングスクールの中村里香代表による、小中学校のプログラミング授業で使ってほしいプログラミング言語Scratch(スクラッチ)の学習動画第4回。
今回は<上級者>向けとして、重力を考えたジャンプの動きの作り方を紹介します。

子どもたちからよく「かっこいいジャンプを作りたい」と言われます。単純に上→下と動かせばジャンプっぽく見えるのですが、等速で少し不自然になります。
本当のジャンプは、最初はグッと力を入れて一気に上昇し空中で一瞬ふわっと止まり、そのあとは加速して落ちてくるという “等加速運動” のような動きですよね。
今回は、この自然なジャンプを変数と重力のしくみで再現していきます。

同じ速度で落下する動きを確認

最初に、y座標を-1ずつ、等速で落下させる動きを確認します。このプログラムでは「1ピクセル下方向へ移動」をずっと繰り返します。これを実行すると、キャラクターは同じ速度で均等に落下する動きが見られます。

等加速で落下する動きにする

次に、等加速で落下する動きを作ります。ここでは、変数「たてのそくど」を-1ずつかえる(1ずつ減らす)処理を加えます。このようにすることで、速度が0→-1→-2→-3→…と変化し、加速度が一定の等加速運動に近い動きを再現します。これにより、自然な落下の動きが作れます。

ジャンプの動き

最初に変数「たてのそくど」に15を代入してみます。これにより、最初は速く上昇し、次第に減速していきます。やがて「たてのそくど」が0になると、キャラクターは一旦停止してから、等加速で落下します。こうして自然なジャンプの動きを再現します。

地面より下に落ちないようにする

ここまでのプログラムでは「うさぎ」のキャラが地面より下に落ちてしまいます。そこでプログラムを修正して地面より下にならないようにします。「うさぎ」のキャラの y座標と地面の座標(サンプルは-50)を比較する条件を加えて、地面より上にいる時にだけ変数「たてのそくど」を減らして落下させます。地面にいる時、あるいは地面より下にいる時には落下しないようにしています。

キー操作でジャンプする

変数「たてのそくど」の初期値は0にして、緑の旗の押下でジャンプしないようにします。そして、「うさぎ」のキャラが地面あるいは地面より下にいる時に、任意のキーがおされたら、変数「たてのそくど」に15を代入し、上昇させるように改造します。

興味関心から教科学習へ

「かっこいいジャンプを作りたい」という子どもたちの興味は、運動の変化や重力、座標といった物理的な概念を学ぶきっかけになります。プログラミングを通じて、興味を持ったテーマが実際の動きに結びつき、算数×プログラミングの組み合わせとして、教科学習をより深く、楽しみながら学ぶことができます。

スクラッチの使い方

変数とは

<筆者プロフィール>
ユーバー株式会社 代表 中村里香
2017年4月、すべての子どもが楽しく学べるプログラミング教育を目指し、ユーバー株式会社を設立。プログラミング教室運営、クラウド型学習サービス「うさプロオンライン」の提供、教材開発、講師育成支援、体験イベントの開催などを行う。環境に左右されない学びの機会を届けるため、教育現場や企業と連携し活動中。

ご質問・お問い合わせ info@yuber.jp 中村宛(ご質問は該当記事のURLを添えてください)

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