2014年10月16日
神奈川県など/長時間ネット利用の子ども 短い睡眠・朝食抜き多い
インターネットを長時間利用している子どもに、朝食を食べない、睡眠時間が短い割合が多い。神奈川県と横浜市、川崎市、相模原市が共同で実施し、10日に発表した、「子どもたちのネット利用に係る実態調査」の報告書から、そうした結果が明らかになった。
この調査は、県内の小中高等学校の児童生徒のインターネット利用の実態を把握し、今後のネット依存から子どもを守るための効果的な取り組みの参考とするためのもの。
その結果によると、ほとんどの子どもたちが、インターネットに接続可能な端末を所持しており、スマートフォンの所持率では全体で52.5%、高校生は90.2%に上った。
インターネットの利用方法で一番多いのは、家族や友達との連絡で78.7%。また、学校や塾、試験の連絡共有に45.1%、学習の調べものに44.2%が利用していた。
一日の利用時間は、1時間以上で2時間未満のグループと、5時間以上のグループが多かった。
利用のルールを決めていないグループに長時間利用の傾向があった。また、長時間利用の子どもに、朝食を食べない、睡眠時間が短い割合が多くみられた。報告書では、こうした結果を受け、子どもとのコミュニケーションが、長時間利用予防の第一歩となると解説している。
5.9%の子どもが困ったときに相談する相手がいない、または相談する勇気がないと答え、2.0%がインターネット上で相談するとしていた。
93.7%の子どもがなんらかのネットの危険性を知っており、危険性に対するフィルタリングの有効性も68.0%が理解していたが、利用率は58.8%だった。
報告書では、子どものインターネット依存の予防対策として、「長時間利用と依存傾向との分析」「親子の良好なコミュニケーションづくりと生活習慣改善の啓発」「利用のルールづくりとその啓発」「インターネットだけを居場所としない、子どもが相談しやすい環境づくりの考察」「保護者と子どもへの継続的な ICTリテラシーの啓発」などの取り組み挙げている。
調査概要
実施期間:2014年6月~7月
調査対象:
・三政令市:小学校(5、6学年)から各学年20学級抽出/中学校(1~3学年)から各学年20学級抽出
・神奈川県:高等学校(1~3年)から各学年28学級抽出
回答者数:13251人
調査項目:利用機器、利用方法、利用時間、困ったときの相談先、生活習慣等11項目
調査方法:各学校を通じて、児童生徒へ調査票を配付することにより実施
分析考察:ネットスター(宮崎 豊久氏)
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