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2018年12月12日
DNP、官民の垣根超え一人ひとりに最適化した遠隔個別指導の実証研究を開始
大日本印刷(DNP)は、奈良市教育委員会の協力のもと、奈良市立柳生小学校と新宿区立落合第六小学校において、11月から2019年2月の間、個々の児童に最適化した復習教材を用いて塾講師が児童に遠隔個別指導を行う実証研究を実施する。経済産業省の「未来の教室」実証事業に採択されており、学校と民間教育の垣根を超えた個別最適化学習の実現がテーマ。
流れとしては、下記のようになっている。
1)学校の課内授業で単元テストを実施。
2) 児童の解答結果を、DNPの学習クラウド「リアテンダント」で現代テスト理論に基づきAI的に分析、個々の児童の能力や特性に合わせて単元ごとに16種類ある復習教材から個別最適化された復習教材「レコシート」を提供。
3) 児童が、配布されたレコシートを解き自己採点。
4) 採点結果を教師が民間の学習塾ワオ・コーポレーションに送付。
5) 塾講師がインターネット経由の遠隔授業でレコシートを用いて児童に1対1の個別指導。
6) 塾講師と小学校の教諭がネットワーク上の連絡帳で学習状況や理解度を共有。
11日の放課後、落合第六小学校の図書室で、5名の4年生がヘッドセットをつけPCの前で塾講師による遠隔授業を40分間受けた。事前に児童が解いたレコシートの解答を画面で共有し、ビデオ通話による双方向のコミュニケーションで指導が行われる。
児童が、赤外線カメラの搭載されたデジタルペンでドットパターンの印字された専用ノートに解答を記入すると手書きの文字は画面上に反映され講師も確認できる。
遠隔指導を受けた児童は、今回が2回目だというが手慣れた様子で、インターネットやマイクを使った学習という新しい技術に触れる喜びを感じており、「一人で勉強するより先生がいるからわかりやすい」「どんな先生が来るか、どんな復習問題がくるのか楽しみ」「もっと高学年の問題をやってみたい」と教科への意欲も見せていた。
保護者からは「学校以外の先生と接してコミュニケーションスキルも学べることを期待している。」「授業がオンラインのみというのは心配だが、授業の補助的な位置付けであれば賛成。両方要ると思う。」との声が聞かれた。
DNP教育ビジネス本部の細越氏は、「実証研究は、単元学習の範囲における個別最適化学習をDNP学習クラウドで提供している。今後はさらにプログラミングなどの新たな学び、課外学習にも拡大し1人ひとりにあった新しい学びを創り、課題発見力や課題解決力育成につなげたい。」と展望を語った。
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