2021年11月1日
東北大学、世界標準入試システム「TAO(The Admissions Office)」を採用
東北大学は10月28日、世界標準モデルの入試システム「TAO(The Admissions Office)」を採用することが決定したと発表した。本年度は、英語で教授する外国人留学生対象の学士課程教育プログラムである国際学⼠コース等での利⽤となる。
東北大学は2019年に策定された「東北大学の国際戦略」のターゲットとして「国内外から優秀な学生・教員を惹きつけ、大変革時代の社会を世界的視野で力強く先導するリーダーを育成する」ことを掲げ、そのためのアクションとして「国際学位コースの拡大を中心とした、優秀な留学生の積極的・戦略的な受け入れを拡大する」ことを挙げている。
TAOは⽇英両⾔語に対応し、学⽣がひとつのフォームで複数の⼤学に出願できる、グローバル対応の⼊試システム。また、どのような募集書類であっても全てデジタル化できるため、どの国の志願者にとっても出願しやすく、大学が世界中の志願者を募集しやすいシステムとなっている。
現在、東北大学は大学全体で83カ国・地域から2044人の外国人留学生を受け入れている(2021年5月1日現在)。また、2019年に策定した「東北大学の国際戦略」におけるアクションプランのひとつとして「優秀な留学生の積極的・戦略的な受け入れ拡大」を挙げている。
日本の大学の入試要項は海外大学と比べて複雑で、志願者の負担が大きいため、外国人留学生から敬遠されがちで、日本の大学にとっての機会損失が生じていると言われている。
TAOは入試プロセスの世界標準化・デジタル化を実現するグローバル対応のシステムで、導入によって上記のような課題を解決することにもつながる。また、TAOでは「フォーム作成機能」によって、大学の管理者が自ら出願フォームを設定することができる。そのため、どのような変化に対しても時間・コストをかけることなく柔軟に対応でき、この点も大きな導入メリットとなっているという。
世界の大学は「オンラインアプリケーション」と呼ばれるシステムを使って入試プロセスを全面的にオンライン化している。このシステムでは、願書提出の手続きから、選考書類の提出、合格発表まで、すべて簡単に一括管理することが可能。
現在、日本の大学は、大学・学部ごとに入試の流れが異なり、Web出願といっても書面郵送が必要だったりと、国内の志願者はもとより、「オンラインアプリケーション」が主流の海外の志願者にとって複雑なものになっている。そのため、海外学生が日本に留学したいと思っても、方法がわかりづらいため断念するといった機会損失にもつながっているという。
TAOは、世界標準のオンラインアプリケーション。日本語・英語で利用でき、グローバル対応のシステムでありながら、独自フォーム作成機能やCSVインポート/エクスポート機能など日本の大学の実情に即した運用が可能。国内学生のAO入試や多面的・総合的評価型入試、海外学生の募集にも役立てることができる。今後、TAOは、他の大学とも連携してフォームの共通化を進め、アジアの大学のための入試コンソーシアムを形成していくという。
関連URL
最新ニュース
- みんがく、自治体向け「無償スタート応援!教育特化型の生成AI活用キャンペーン」開始(2025年3月14日)
- 教育ネット、タイピング大会 実証自治体を限定10自治体募集(2025年3月14日)
- アローリンク、長野県が「Liny」を活用し「ながの子育て家庭優待パスポート」をリニューアル(2025年3月14日)
- ChatGPTなどの対話型生成AI、「学校で利用したことがある」小学生は16.8%、高校生は27.7% =学研調べ=(2025年3月14日)
- 6割強の親が「老後の備えより子どもの教育費にお金を回したい」と回答 =ソニー生命調べ=(2025年3月14日)
- 「大人になって学んでおけばよかった」No.1は「金融知識」 =日本こどもの生き抜く力育成協会調べ=(2025年3月14日)
- 通信制高校の選択、約6割は子供自身の意思で進学を決定 =ウェブクルー調べ=(2025年3月14日)
- 放課後NPOアフタースクール、「共働き世帯の小学生の放課後の過ごし方」調査結果(2025年3月14日)
- サイボウズ、ソーシャルデザインラボ「不登校・行き渋りに関するインタビュー調査」(2025年3月14日)
- キズキ、「不登校保護者の夫婦関係」のアンケートを実施(2025年3月14日)