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2021年12月7日
早稲田システム開発、ミュージアム展示ガイドアプリ「ポケット学芸員」が石巻市博物館に導入
早稲田システム開発は、スマートフォンを利用して展示解説などを楽しめるミュージアム向け無料ガイドアプリ「ポケット学芸員」のサービスが、11月3日に石巻市博物館に導入されたことを発表した。
石巻市博物館の前身にあたる石巻文化センターは、東日本大震災で被災し、2階に展示・保管していた作品を除く収蔵資料が文化財レスキューの対象になった。そのうち美術作品は、応急処置や修復がなされた後、新収蔵庫が整備されるまでの間、宮城県美術館が保管を継続。その間、宮城県美術館の学芸員によって石巻文化センターの美術作品の基本情報と文化財レスキューに関する情報が整理され、クラウド型収蔵品管理システム「I.B.MUSEUM SaaS」に登録。同館ではそのデータベースを引き継ぐ形で、「I.B.MUSEUM SaaS」を導入。同館では、当初から多言語表記が課題として掲げられており、ポケット学芸員は「I.B.MUSEUM SaaS」の付属機能で月額料金から上乗せされることなく実質無料で整備できるという点が評価され、導入に至った。多言語での解説も対応しているため、より多くの人に石巻市の歴史を知ってもらうことができるという。
配信コンテンツの特徴は、現在は常設展示室での解説約30点の日本語と英語のテキストを公開。今後、コンテンツを増やしていく予定。
石巻市博物館は、大河と海が育んだ石巻の豊かな歴史を発信する博物館として、11月3日に開館。収蔵資料は、石巻文化センターで被災した直後から文化財レスキュー事業により全国の博物館・美術館関係者の支援を受け、救出・保管・修復がなされたものが引き継がれた。常設展示室では、「大河と海」という共通テーマのもと石巻圏域の多様な歴史文化を紹介する「歴史文化展示室」、石巻出身の彫刻家高橋英吉の作品を紹介する「高橋英吉作品展示室」、市内に在住していた蒐集家毛利総七郎が収集した膨大な資料を紹介する「毛利コレクション展示室」、また、各方面で活躍した石巻人を紹介する「石巻にゆかりの先人たち」で構成される。企画展示室では、学芸員が特定のテーマに沿って年に数回展示を行うほか、年に1回特別展を開催する予定。
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