2022年2月3日
島根県立大、「音声ペンを使った英語学習効果」の実証研究結果を公表
島根県立大学は2日、ICT教育ツール(音声ペン)を使った英語学習効果の実証研究結果を公表した。
同研究は、同大国際関係学部・国際コミュニケーションコースの江口真理子教授が、昨年12月に、島根県立島根中央高校の生徒8人を対象に、音声ペンを使った学習効果を測定するリスニングテストを実施したもの。
同大によると、学習前と学習後にテストを行い、そのテストの得点率の差から、音声ペンを使い学習したユニットの正答率は、CDを使い学習したユニットの正答率を有意に上回り、音声ペンの学習効果が見られたという。
音声ペンは、印刷されたドットコード(極小の点で構成された2次元コード)をペン先でタッチし読み取ることで、そのコードに対応する音声データをペン内から瞬時に再生することができる教育用ツール。今回の研究では、グリッドマーク社の「G-Speak」を使用した。
幼児や低学年向けの音声ペン対応教材は市販されているが、高校生に適した教材は少なく、今回の研究では英語のリスニング教材に付属されたCDの音源を音声ペン用のシールに紐付け、シールをタッチすると、短文を再生できるように加工した。
教材にはリピーティング、シャドーイングなどから構成された、大学生向けのリスニング教材「Active Communication with Phrases」(南雲堂)を採用。
音声ペンの学習効果について、江口教授は、「操作が簡単な音声ペンは学習意欲の向上やリスニング学習に効果が期待できるが、一方で、日本語にない英語特有の発音の入るフレーズは正答率が低かった。調査を継続して音声ペンを使った効果的な自己学習のプログラムを開発したい」と語っている。
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