2025年1月24日
「大学全入時代」でも高1からの受験対策が当たり前に「未来データレポート」公開 =TimeTree調べ=
TimeTreeの社内研究所「TimeTree未来総合研究所」は23日、カレンダーシェアアプリ「TimeTree」ユーザーの予定動向をまとめた「未来データレポート」(2025年1月版)を公開した。
それによると、今の高3生が1年生だった2022年度からの「塾」に関連する予定登録状況を集計してみると、登録予定1万件あたりの「塾」関連予定の出現数は2022~2024年度まで変わらず、高1年時点から高3の8割近い「塾」関連予定が登録されていることが分かった。
今後「大学全入時代」が到来しても、塾に通ってでも入学したい入試難易度の高い大学については、早めからの受験対策が行われると想定される。
また、大学受験までに多くの人が登録する「オープンキャンパス」の予定についても、直近3年の高1~3年生の予定登録状況を比較してみると、高3生は一定の高い水準で推移し続けているのに対し、高1・2年生は、右肩上がりに予定数を増やし続け、特に高2生のオープンキャンパス予定については高3生に迫る水準に達していることが分かった。
高1・2年生は、コロナ禍でオープンキャンパスの予定が一度激減したものの、近年は総合型選抜や推薦入試の出願条件にオープンキャンパスへの参加を義務付けている大学もあり、早めの入試対策の一環としてオープンキャンパスの予定数が増加していることが推測される。
また近年、学生の半数以上が「奨学金」を受給していると言われているが、直近5年間の高3生の予定を調べてみたところ、年々「奨学金」を含む予定の登録数が増加していることが見てとれた。
これに加え、授業料に大きな違いのある国公立大と私立大に関する予定動向を見るために、旧帝大と言われる国立大と主要な私立大の大学名の登録予定数を分析すると、ここ5年で国立大の予定数には変化の傾向は見られないのに対し、私立大の予定数は右肩上がりに増えていることが分かった。
「奨学金」予定数が増加している背景には、近年の物価高による影響など様々な要因が考えられるが、こうした私立大受験に関する近年の動向も「奨学金」予定が増加している一因かもしれない。
現在、国立大の授業料値上げなども議論されていることを踏まえると、今後、「奨学金」関連の予定はさらに増えていくことが予想される。
また、昨年度の高3生が受験後に登録していた3月の予定に注目し、2024年3月に登録されていた登録数上位50件の予定を抽出すると、「バイト」や「旅行」「遊び・レジャー」「免許取得」などの予定が多く登録されていた。それまで勉強に専念していた分、最後の高校生活は思う存分やりたいことを楽しんでいるような高校生活が垣間見えた。
今回のレポートの分析データは、2020年1月1日~2024年12月31日の期間に、高1~3年生だったユーザーによって作成されたデータを対象に分析した。
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