2019年2月22日
タブレット導入高校の約2割が1人1台 =旺文社調査=
旺文社は、高等学校におけるICT機器・サービスの導入状況および活用の実態について、アンケート調査を実施し、21日その分析結果を公開した。
今回で3年目となる調査では、全国1189校の高校からの回答を集計。ICTの教育利用に関する近年の傾向と課題について、過去2年分の調査結果との比較を交えた分析を行った。
全国の高校におけるICT機器の導入・使用状況を調べたところ、「大型提示装置 (電子黒板・プロジェクター)」78.5%が3年連続でトップとなった。同じく、「生徒用のPC端末 (デスクトップ型)」58.7%や「実物投影機 (書画カメラ)」46.3%といった設置型のICT機器が多数となった一方で、「生徒用のPC端末 (タブレット型)」36.2%や「生徒用のPC端末 (ノート型)」27.3%など、持ち運び可能な生徒用端末の導入利用が近年伸長していることが分かった。また、生徒の私物端末を活用する「BYOD」*1を導入する動きも広がっている。
ネットワーク環境の整備状況については、エリアの大小にかかわらず「無線でのネットワークを使用できる」と答えた高校の割合が合計で初めて過半数を超え、持ち運び可能なICT機器をネットワークに接続して活用できる環境の構築が着実に進んできていることが窺えた。
タブレット型導入校のうち、「生徒1人に1台配備」している高校の割合は19.3%となり、過去最多となった。さらに、今後導入の予定がある高校でも過半数が「生徒1人に1台配備」を見込んでいる。タブレット型PCをすでに導入している高校のうち67.7%が「十分に活用できている」あるいは「まあまあ活用できている」と答えており、活用に手応えを感じている高校が大幅に増えた一方で、「生徒の情報モラルの向上」などを課題に挙げる教員の声が増加した。
また、2020年度大学入試改革をはじめとする変革の機運を受けて、高校におけるICT活用に対して、必要性と期待が同時に高まっていることが窺えた。特にICTと親和性が高い「英語4技能」指導や「eポートフォリオ」導入の場において、活用に対する期待感や課題意識を抱える声が多く聞かれたという。
*1:BYODとは「Bring Your Own Device」のこと。
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