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2021年9月2日
トライアロー、教育機関でのオンライン学習ツールの導入について実証実験を実施
トライアローは8月31日、エンジニア向け教育サイト「TRI-ARROW ハンズオン・ラボ」の教育現場での実用化を目指し、岩崎学園情報科学専門学校との実証実験を実施したことを発表した。
同実験は「TRI-ARROW ハンズオン・ラボ」の開発者と情報科学専門学校で教鞭を執る教員が、勉強会での出会いをきっかけに、IT 系エンジニアの教育に対する共通の課題を共有したことから始まった。対面授業に制限がある現状を、テクノロジーで打開し、未来を担う IT エンジニアの育成に貢献するべく、教育機関における「TRI-ARROW ハンズオン・ラボ」の有用性検討のための実証実験を実施。
「TRI-ARROW ハンズオン・ラボ」は Docker によって構築された Linux のシミュレーション環境。利用者一人ひとりに個別の仮想コンテナを割り振ることで、セキュアで「思う存分失敗ができる」環境になっており、Web ブラウザからその環境を簡単に準備・利用できることがメリットになっている。この実証実験は、7月から8月の2カ月間、計6回の授業時間を利用して実施され、合計で200人余りの学生が参加。Linux コマンドを操作する授業の教材として「TRI-ARROW ハンズオン・ラボ」を利用し、学生が自宅にいながら Linux 環境下でのコマンド操作実習を実施。1回の授業で約110人の学生が同時にシステムに接続し、それぞれ個別の環境で同じ課題に取り組んだ。
尚、「TRI-ARROW ハンズオン・ラボ」は、当初はログイン時間の他、実際にコマンド操作をしている時間を記録しているツールだったが、この実証実験開始時に教員からの要望を受け、練習問題への挑戦回数、その問題を解くのにかかった時間、問題の正答率等を記録できるように改修。これにより教員は、担当する学生がどの問題にどれくらいの時間をかけたのか、何につまずいたのか、どこが理解のボトルネックになっているのかを分析することができ、従来の対面実習以上に「学生の理解に合わせた細やかなケア」をすることが可能になっているという。
今後は実証実験の結果を精査し、「TRI-ARROW ハンズオン・ラボ」が学生のオンライン学習にどのぐらい貢献できたのか、もっと効果を上げるためにどのようなコンテンツや機能が必要なのかを検証し、改善していく。また、同校が得意としているセキュリティ分野についても知見を借り、セキュリティエンジニアの育成のためのコンテンツ作成を行う予定。
「TRI-ARROW ハンズオン・ラボ」の概要
収録コンテンツ:
・LinuC…サーバーエンジニアリングの基礎を学び、LinuC(LPIC)の取得を目指す
・Machine Learning…対話型実行環境(Jupyter Lab)を利用して機械学習について学ぶ
・統計解析…AI、機械学習、ディープラーニングを使いこなすための「古典的統計解析」の基礎知識を学ぶ
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