2022年8月8日
テレワーク会社員、45%が「対人ネットワーク(社内外)が減少」=リクルートマネジメント調べ=
リクルートマネジメントソリューションズは、新型コロナの発生以降、現在も同じ会社に勤務し、テレワークの頻度が週または月の半分以上に増えた会社員832人を対象に実施した、「リモート下の会社員の学びに関する実態調査」の結果をまとめ、8月5日付で発表した。

それによると、過去1年の仕事に関する学びについて、コロナ禍前と比べて、満足度がどのように変化したかを聞いたところ、「あまり変わらない」42.4%が最も多かった。「高くなった」「どちらかといえば高くなった」の計が43.4%なのに対し、「低くなった」「どちらかといえば低くなった」の計は14.3%だった。

次に、過去1年で、「仕事に関する新しい学びがあったか」を尋ねたところ、「現在携わっている仕事に直結する学び」は、「あった」「どちらかといえばあった」が、コロナ禍前の2019年調査の62.5%に対し、今回の調査でも64.5%で、有意な差は見られなかった。
一方、「中長期的に自分のキャリア形成に役立つ学び」は、「あった」「どちらかといえばあった」が、2019年調査の43.8%に対し、今回は54.9%と有意に多かった。
「学びの資源」(仕事に関する学びに使える時間・対人ネットワーク)について聞いたところ、「仕事に関する学びに使える時間」は、「減った」「どちらかといえば減った」が5.4%と極めて少なく、「増えた」「どちらかといえば増えた」が48.5%と約半数に迫った。
一方で、「対人ネットワーク」は、社内・社外ともに、「増えた」「どちらかといえば増えた」が15%前後と少なく、「減った」「どちらかといえば減った」が45%前後と多かった。
また、「社外」「会社」「上司・職場」に関する10の学習機会について、「過去1年に経験したもの」を尋ねた結果、「上司と部下の間の1on1ミーティング」41.5%、「社員対象の研修」35.3%、「上司や同僚からの業務支援やフィードバック」30.8%の順で多く、3~4割の会社員が経験していた。
社外の機会である「社外の社会人向けの専門教育プログラム」7.6%、「副業、ボランティアなど社外活動」10.9%は、経験した会社員は少なかった。
リモート下での学習機会について、「増えた」「どちらかといえば増えた」の計が特に多かったのは「副業、ボランティアなどの社外活動」70.3%、「社外の社会人向けの専門教育プログラム」69.8%、「社外のセミナーや勉強会」59.6%と、社外の学習機会だった。
反対に学習機会について、「増えた」「どちらかといえば増えた」の計が少なかったのは、「上司や同僚の仕事ぶりを見て学ぶ機会」30.8%、「上司や同僚からの業務支援やフィードバック」33.6%と、職場での学習機会だった。
また、学びの資源(学習機会)の経験度と増加度について調査したところ、経験度も増加度も高かったのは「上司と部下の間の1on1ミーティング」(経験度41.5%、増加度51.9%)、「社外のセミナーや勉強会」(同27.0%、59.6%)だった。
経験度は低いが増加度が高かったのは「副業、ボランティアなど社外活動」(同10.9%、70.3%)、「社外の社会人向けの専門教育プログラム」(同7.6%、69.8%)、「社内の情報共有システムの利用」(同23.7%、56.3%)、「社内の自主的な勉強会や実践グループ」(同18.8%、49.2%)、「社員全体会議など会社のビジョンや方針の共有」(同20.7%、49.4%)だった。
経験度は高いが、増加度が低かったのは「社員対象の研修」(同35.3%、36.4%)、「上司や同僚から業務支援やフィードバック」(同30.8%、33.6%)で、経験度も増加度も低かったのは「上司や同僚の仕事ぶりをみて学ぶ機会」で、「減った」「どちらかといえば減った」という回答が他に比べて多かった。
「現在携わっている仕事に直結する学び」「中長期的に自分のキャリア形成に役立つ学び」の程度への影響を確認したところ、「仕事に関する学びに使える時間の増加」「学習機会の増加」は、いずれの学びに対しても、有意な関係が見られた。
この調査は、コロナ禍(2020年1月)以降も同じ会社に勤務しており、テレワークの頻度が週または月の半分以上に増えた会社員(従業員規模300人以上の会社に勤務する大卒・大学院卒)を対象に、今年2月にインターネットで実施した。有効回答数は832人(男性70.9%、女性29.1%)。
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