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2025年2月27日

高校の授業料、保護者の53%が「公・私立とも無償化にすべき」と回答=ドリームエリア調べ=

ドリームエリアは26日、未就学児~大学生までの子どもがいる全国の保護者7789人を対象に実施した、「高校の授業料無償化と教育の未来について」のアンケート調査の結果をまとめ発表した。


それによると、「高校の授業料無償化に賛成か?」と質問したところ、53%の保護者が「公立・私立ともに無償化すべきと」回答。半数以上が無償化に賛成していることが分かった。次に多かったのが「公立高校のみ無償化すべき」28%で、私立高校への支援については「慎重に考えるべきだ」とする声も多かった。

一方で、「現在の補助金の増額で対応すべき」8%や、「高校の授業料は無償化すべきではない」6%との意見もあり、無償化ではなく部分的な支援の拡充を求める声も一定数あることが分かった。


「無償化にあたって、対象者の所得制限を設けるべきだと思うか?」と聞いたところ、「所得制限を設けず、すべての世帯を無償化の対象にすべき」との意見が最も多く、全体の半数近く(48%)を占めた。

その一方で、「公・私立ともに所得制限を設けるべき」25%や、「私立のみ所得制限を設けるべき」22%といった意見も一定数あり、財政負担の公平性や高所得層への優遇に対する懸念が反映された結果となった。


公立高校の無償化に反対する理由については、「本当に必要な人への支援が薄まる」38%との意見が最も多く、社会全体への支援の公平性を求める声が強いことが分かった。次いで、「無償化より授業の質向上に予算を使ってほしい」36%という意見も多く、単なる無償化ではなく教育の充実を求める傾向が見られた。


一方、私立高校の無償化に反対する理由で最も多かったのは、「私立の学費は各家庭の選択の結果であり、公費負担は不要」59%という意見で、公的資金の使途を公平にすべきという考えが根強いことを示している。次いで、「財源の確保が難しい」23%や、「高所得世帯への適用は不公平」27%といった財政面や公平性への懸念が目立った。

また、「私立優遇による教育格差の拡大」36%や、「公立の定員割れの可能性」32%を指摘する声もあり、経済的負担の軽減だけではなく無償化の影響を慎重に考える保護者が多いことが分かった。


公立高校に在籍または卒業した保護者に「もし当時、私立高校が無償化されていたら、進学を希望した私立高校はあったか?」と尋ねたところ、23%が「もし無償化されていたら私立を選んでいた」と回答しており、無償化が進めば多くの生徒が自分に最適な教育環境を選べる可能性を秘めていることが分かった。

一方で、無償化によって私立高校への進学が増えれば、公立高校の生徒数が減少する可能性も考えられる。現在、公立高校は少子化の影響で統廃合が進んでおり、さらに生徒数が減ることで学校運営の維持が課題になることも予想される。


また、私立高校に在籍または卒業した保護者に、「私立を選んだ理由」を聞いたところ、最も多かったのは「教育カリキュラムが充実しているから」32%で、特色ある教育や高度な学習環境を求める傾向が強かった。

「施設や設備が充実している」30%や、「部活動・課外活動が充実している」21%という理由も多く、学業だけでなく、総合的な学校環境を重視する家庭が多いことが伺える。


保護者に「特に推進してほしい減税・補助政策」を尋ねたところ、「大学費用の支援」を求める声が最も多く、半数以上(59%)を占めた。大学進学率の上昇に伴い、より経済的負担の大きい大学進学に対する不安を抱く保護者が多いことを示している。


また、「子育てで、将来的に不安を感じる費用」について聞いたところ、最も多くの保護者が不安を感じていたのは「生活費全般(物価上昇の影響)」71%で、次いで「大学進学・留学費用」64%、「教育費(塾・習い事・学費など)」62%だった。多くの家庭が、物価の上昇が続く中で、基本的な生活費の負担が増加し、教育費や大学進学費用といった大きな支出に対する不安がさらに高まっているようだ。


政策(子育て支援・助成・税金など)として子育て環境が充実していた場合、「家族構成に変化があったと思うか?」と質問したところ、子育て環境の経済的負担が軽減されることで、「子どもの人数を増やすことを検討する」家庭が 44%に上った。一方で、「支援があっても子育ての費用は依然として大きく、慎重に判断したい」と考える家庭も多い。

自由回答の中には、「高校無償化だけではなく、大学無償化や保育費負担の軽減も重要」という意見もあり、子育て支援策全体の充実が出生率向上に寄与する可能性が示唆される結果となった。


子育てに関して「特に困っていること」を聞いたところ、「育児にかかる費用の負担が大きい」が半数近く( 49%)を占め、経済的な負担が子育てにおける最大の障壁になっていることが分かった。

次いで、「育児と仕事の両立が難しい」26%、「親の休息時間が確保できない」24%といった項目が上位に挙がっており、育児の負担が家庭内の時間や仕事とのバランスにも影響を及ぼしていることが明らかになった。

また、「子どもが病気のときに預け先がない」17%や、「保育園・学童・習い事の送迎が負担」14%という回答も多く、共働き世帯を中心に、保育・教育サービスの充実を求める声が多いのが分かる。

この調査は、同社の連絡網サービス「マチコミ」の利用者(未就学児から大学生までの子どもがいる保護者)を対象に、2月21日~25日にかけてインターネットで実施した。有効回答数は7789人。

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「マチコミ」

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