2014年3月11日
田園調布雙葉学園/「日本の教育」テーマに公開研究授業を開催
田園調布雙葉学園は10日、高校3年生の科目“情報”の公開研究授業「高校生と大学生と社会人と Teach for Japan松田さんと これからの『教育』を考える」を開催した。
Teach for Japanの松田悠介CEOを講師に、松田氏の講演や高校生、大学生、社会人およそ100名の参加者を15のグループに分けて行うディスカッションや発表で構成した約3時間の公開研究授業。
事前課題として、松田氏の講演動画を視聴したり、著作を読んだり、「今まで受けた教育で一番良かったもの」を考えてきて自己紹介代わりに発表したりという、反転授業の要素も取り入れた研究授業となった。
はじめに「今の時代に求められる教育とは」と題して講演した松田氏は、20世紀の大量生産型社会に求められた「マニュアル的」「均一的」人材を育てる教育から、21世紀の社会は人の役割として「課題解決」や「発明」する能力が求められている。そのための能力として「自発性」「コミュニケーション能力」「知識の適用・応用(アウトプット)」が求められているが、日本ではとくに「自発性」が欠けていると指摘し、PDCAサイクルを活用して学ぶ力が必要だと語った。
松田氏の提言を受けて行ったグループディスカッションでは、「今の時代に求められる教育を踏まえて、日本の教育の良いところ、悪いところ」を「個人で考え」「グループで話し合い」「代表が発表」した。
日本の教育の良いところとしては「義務教育で誰でも教育が受けられる」「義務教育では貧困が学習の障害にならない」「平均的に学力が高い」等があげられ、悪いところとしては「多数派が正しいという風潮がある」「テストの点数が教育の目標になっている」「何のために学ぶのかを教えてくれない」「教育に社会に出てからのビジョンがない」などの意見があった。
実物投影機でワークシートを映し出しての発表では、慣れない状況に緊張した生徒の発表後松田氏が、「日本ではグループワークも発表もまだまだ慣れていない。特に発表に当たっては、暖かく見守る場の雰囲気というのが必要なんですよ」と、緊張した会場の雰囲気を和ませた。
今回の公開研究授業について生徒たちは、「普段の授業よりこういう場の方が自分の意見がはっきり言える」、「大学生や社会人と話が出来てものの見方が広がった」、「是非またやって欲しい」など、好意的な意見が多かった。
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