2025年12月3日
中学受験合格者、57%が「家庭教師や個別指導塾を利用」=中学受験ポータル調べ=
ライフデザインが運営するWeb教育メディア「中学受験ポータル」は2日、中学受験で合格した子ども持つ保護者186人を対象に実施した、「中学受験における家庭教師や個別指導塾の活用実態調査」の結果をまとめ発表した。

それによると、「中学受験時、家庭教師または個別指導塾を利用したか?」を聞いたところ、57%が「はい」と回答。合格者の半数以上が、個別指導を受けたという実態が明らかになった。

「個別指導を受けた」と回答した保護者に、塾などの利用形態を聞いたところ、「集団塾と家庭教師の併用」35%が最も多く、次いで「集団塾と個別指導塾の併用」28%だった。以下、「個別指導塾のみ」22%、「家庭教師のみ」10%と続き、個別指導の単独利用も全体の3割程度を占めており、中学受験で個別指導の活用が一般化してきているのが分かった。

個別指導の担当講師が「社会人のプロだったか、学生バイトだったか」を尋ねたところ、「プロ講師」66%、「学生講師」16%、「両方」16%という結果になった。東大生など自らが中学受験を経験した大学生講師に教わるサービスも増えているが、プロ講師を利用する家庭がまだまだ多く、保護者が指導実績を重視する指向が伺える。

指導形式(対面・オンライン)の質問では、自宅や塾の教室で講師に直接会って「対面指導を受けた」が68%、パソコンやスマホを通した「オンライン形式」が16%という結果で、「両方」を合わせるとオンラインを取り入れた保護者が30%近くに及び、ICT教育の浸透を感じさせる回答となった。

また、「家庭教師・個別指導塾を利用していなかったら、中学受験の合格は難しかったと思うか?」を聞いたところ、「合格は難しかった」が62%、「利用しなくても合格できた」が31%だった。「その他」7%がどのような事情かは分からないが、6〜7割の親が「家庭教師や個別指導塾が合否に大きな影響を与えた」と感じていることが分かった。

「家庭教師・個別指導塾をいつから利用したか?」を尋ねたところ、中学受験対策がピークを迎える「小5〜6年生」(高学年)が42%と半数近くを占めたが、低学年のうちから利用している家庭も結構多かった。「その他」と答えた保護者は小学校入学前から何らかの個別指導を受けていたのかもしれない。中学受験専門の個別指導というよりは、勉強全般のフォローや英会話レッスンなどを幼少期から継続的に受けている層が一定数いることが推測できる。

一方、「月々の費用は平均いくら位だったか?」を聞いたところ、最も多かったのは「月3万円程度」19.3%で、次が「月4万円程度」13.8%。平均は「4万2043円」となった。月1〜2万円の低額費用は、個人的に知人に依頼したケースや月に1回だけ指導を依頼した単発などのケースが含まれているように思われるが、逆に月10万円という高額費用は、個別指導だけでがっつり対策したケースなどが想定される。

家庭教師や個別指導塾を「探し始めたきっかけ(目的・理由)」について聞いたところ、「中学受験の対策全般を頼みたい」49%が断トツで多く、次いで「苦手科目・苦手分野の克服」28%、「集団塾のクラスアップ」19%が上位だった。6位以降には、「自宅学習のスケジューリング・管理」13%、「過去問など志望校対策」13%、「模試の解き直し」10%などが挙げられた。

また、家庭教師や個別指導塾を選ぶ際に「最も気を付けるべきこと」を尋ねたところ、「講師の指導実績・合格実績」39%、「講師と子どもとの相性」31%、「講師が子どもの通う塾のカリキュラムに詳しいか」30%と、講師に関する条件が上位を占めた。6位以降には、「使用する教材は何か」21%、「保護者への報告・連携の頻度と方法」17%などが挙げられた。

最後に、家庭教師または個別指導塾を「最大限に活用するためのコツ」について聞いたところ、「分からない」「特にない」といった回答が多かった中、「体験授業でいろんな塾を見て回る」「何度かお試ししてみて子どもが良いと思ったら通わせる」「口コミを参考にする」など、事前に入念な調査をすることを挙げる保護者が最も多かった。
この調査は、東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・兵庫・京都・奈良に住む、中学受験で合格した子どもを持つ、30〜50代の保護者186人を対象に、10月10日〜11月3日にかけてインターネットで実施した。
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