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2018年10月11日

人型ロボット「NAO」が英語の授業でALTに挑戦

相模原市教育委員会は9日、英語教育の充実にむけ、人型ロボット「NAO」を活用した英語授業を相模原市立鶴園小学校で公開した。

NAO

NAO

ロボット「NAO」が、外国人英語指導助手(ALT)に代わって、ネイティブの英語の発音や会話などの授業支援を行うもので、同市では初の試みだという。

2020年実施の新学習指導要領において求められている小学校での英語教育充実に向け、相模原市では小学校教員のスキルアップやALTの導入とともにロボットによる英語授業サポートも検討課題の1つととらえて今回の取り組みとなった。

3年生の外国語活動として行われたこの日の授業は、単元名が「I like blue.すきなものをつたえよう」、本時の目標は「好きかどうかを尋ねたり答えたりする表現に慣れ親しみ、自分の好みを伝え合う」というもの。

「Yes,No」、「soccer,baseball,basketball,dodge ball,swimming」、「ice cream,pudding,milk,orangejuice」、「onion,green pepper, carrot」などの語彙や、「Do you like ~?.」「I like (blue).」「Yes I do.」「No I don’t.」「I don’t like (blue).」といった表現を使って会話をする。

はじめに授業を担当する鬼塚慶太郎教諭が、黒板に単語の絵カードを左右に分けて貼っていき、最後にこの分類が先生の「好きなもの」と「好きじゃないもの」を仕分けしたことを伝える。

それでは「自分の好みを伝え合おう」ということで、鬼塚先生と「NAO」のデモンストレーションがはじまる。

鬼塚先生「Do you like swimming?.」

鬼塚先生「Do you like swimming?.」

鬼塚先生「Do you like baseball?.」
NAO「Yes I do.」
そして、鬼塚先生が「Do you like swimming?.」と質問すると
NAOが「I don’t like swimming.」と答え
「ロボットに水はダメだよね」という絶妙の合いの手が児童から入って、教室に笑い声が洩れた。

デモンストレーションに続いて子どもたち同士で、「好きなもの」と「好きじゃないもの」を質問して~答えて伝え合った。

振り返りカードには、「楽しかった」「少し言えてよかった」「自分の好みがとなりの人に伝えられた」「むずかしかった」といった感想が書き込まれていた。

教室のセンターで踊る「NAO」

教室のセンターで踊る「NAO」

授業の最後にショータイムとして、「NAO」がアイドルグループの曲に合わせてダンスを披露すると教室からは歓声が湧き、終了後には拍手に包まれていた。

ロボットを活用した英語授業と聞くと、子どもたちとロボットとの英語でのやり取りを期待するが、今回はそうした場面は見られなかった。

終了後に鬼塚教諭に尋ねると「ロボットを使った授業は、子どもたちも“楽しい”といってくれますし、ネイティブ英語でのデモもいいんですが、動かすためのプログラムが大変なんです。今回も、企業の方に頼り切りでした。デジタル教科書との連動など、現場のニーズに上手く合えば、ロボットが使われることもあるのではないでしょうか」と、まだまだ進化・改善が求められそうなロボット授業だった。

今回ロボットを提供したアウトソーシングテクノロジーでは、引き続き「NAO」がALTに代わって授業に参画できるように、カリキュラムの開発や実証事業の実施を進めていくという。

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株式会社TENTO

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