2018年11月16日
芝浦工大、「第26回衛星設計コンテスト」でアイデア大賞など受賞
芝浦工業大学は15日、同大の月面探査ローバ開発チームが、「第26回衛星設計コンテスト」でアイデア大賞・日本機械学会宇宙工学部門一般表彰スペースフロンティア賞・最優秀模型賞の3冠を達成し、同じく、月地中探査機支援システム開発チームも審査委員長特別賞を受賞したと発表した。
同コンテストは、小型衛星をはじめとする様々な宇宙ミッションを創出し設計を行うもので、今年は10月27日に福岡県久留米市で開催。同大チームは、宇宙ミッションの独創性・有用性を競う「アイデアの部」で受賞した。(25チーム中4チームが最終審査に参加)
月面を4つの面から構成されるローバで走行するという新しいアイデアと、月地中部内を掘削して探査を進めるために探査ロボットとは別の機構を開発するという、新たなアイデアがそれぞれ評価された。
3冠の月面探査ローバ「SeW」は、既存の月面探査機(ローバ)として良く使われる「車輪型」や「クローラ型」がレゴリス(月を覆う微細な粒子)上でスタックして走行不能になるケースが多いことに着目し、4つの面が回転しながら走行する全く新しい移動機構を提案。
ローバと接地面の間に静的な力が働き、グラウザと呼ばれる細い突起を付けることで、平地を問題なく走行するほか、30度の急な傾斜面を登ることもできる。
向かい合う面を繋いだ糸を、機体内に内蔵したモータが巻き取ったり緩めたりすることで4つの面が回転しながら進んでいく。グラウザがレゴリスを掻いてスムーズに走行する。
同コンテストでは、面で移動するという今までに無いアイデア、レゴリスを掻いて移動するためにグラウザを付けた点、少ないモータで走行できる点が高く評価された。
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