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2019年12月12日
九州発の民間レーダー衛星「イザナギ」、インドで打ち上げ成功
QPS研究所(福岡県)と九州の地場企業約20社が開発・製造した小型SAR衛星1号機「イザナギ」が、日本時間12月11日18時55分、インドのアーンドラ・プラデーシュ州のシューリハリコータにある「サティシュ・ダワン宇宙センター」から、インドの主力ロケット「PSLV(Polar Satellite Launch Vehicle)」のC48に搭載され、予定通りに打ち上げられた。
打ち上げ開始から16分26秒50後に主衛星「RISAT-2BR1」が切り離され、17分26秒50後に「イザナギ」が切り離され、打ち上げは成功した。
「イザナギ」は打ち上げ後、軌道に投入され、翌朝に地上との初交信のタイミングを迎える。アンテナを開いた後、データの観測を始め、数カ月かけてシステムの調整を行う。初データは九州上空で撮影する予定で、その後の詳細については順次発表される。
2020年前半には2号機である「イザナミ」の打上げが計画されている。さらに、その4年後ごろを目標に、36機のSAR衛星を打ち上げてコンステレーションを組み、世界中のほぼどこでも約10分で地球を観測することができる世界を構築するという。
小型衛星の開発・設計・製造・打ち上げまでを担える企業は日本では少なく、同研究所の設計・開発能力、ならびに宇宙機器製造に長けた九州地場企業のネットワークがもたらす製造技術は高い評価を受けている。
今回、同研究所は収納性が高く、超軽量でありながら大型のアンテナ(特許取得)を開発。そのアンテナによって強い電波を出すことが可能になり、小型SAR衛星1号機「イザナギ」の開発に成功した。
また、今回の打ち上げに伴い、11日18時過ぎから、福岡県庁ロビー1階でパブリックビューイングを実施。
打ち上げの様子を大型モニターで見ながら、同研究所創業者・研究所長・九州大学名誉教授の八坂哲雄氏らが、今回のプロジェクトの背景や開発秘話などを解説した。
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