2020年9月10日
いつでもどこでも同環境で活用、辞書アプリDONGRIをきっかけとした発展的な学び /東海大熊本星翔高校
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東海大学付属熊本星翔高等学校は熊本市東区にある、1961年開校の私立校(2012年改名)。東海大学との連携による「7年間の一貫教育」は特徴のひとつ。「真ん中に生徒〜あなたの生きる力を支えます」をスローガンにかかげ、 教職員全員が生徒一人ひとりに温かく「声をかけ」「手をかけ」「目をかけ」「心にかける」という「4かけ運動」を実践。先の見えない時代の中、しっかりした考えを持ち、時代の先駆けができるような若者の育成を目指している。
1、2年生全員がBYODでDONGRIを活用
東海大学付属校全体の取り組みの一環で、同校も2019年Windowsタブレットパソコンの導入が進んだ。現在1、2年生全員が1人1台のSurface GoでDONGRIを活用している。BYOD(Bring Your Own Device)導入なので、学習者である生徒は家庭でも学校でも必要な場所とタイミングでDONGRIを活用できる。以前は紙の辞書や電子辞書も活用していたが、対応辞書の豊富さが最大の決め手となりDONGRIの採用が決まった。特に細かな使い方の指導が必要な新入生において、辞書環境が統一されたことで教諭らの指導も非常にスムーズになったという。1年生を担当する英語科 西﨑加奈教諭、国語科 髙野翔教諭にDONGRIを活用した具体的な授業の進め方について話を聞いた。
楽しみながら表現力をみがく、英文ライティング演習での活用例
1年生英語科 西﨑教諭は、新出単語の意味調べでDONGRIを活用しているが、辞書そのものに慣れないうちは引き方から丁寧に指導をする必要があったと語る。例えば「run」という単語をとってみても、「走る」という意味の他に「経営する」といった意味もある。教科書の本文とDONGRIの例文とを照らし合わせてより近いものから適切な意味を選べるよう基本的な指導を重ねてきた。
土曜日には生徒全員が参加する「サタデーゼミナール」という発展的な授業がある。西﨑教諭の英語科では「ライティング演習」という実践的な内容に取り組んでいる。グローバル化する社会で重視されている英語の「聞く(listening)」「読む(reading)」「話す(speaking)」「書く(writing)」という4技能。この中から特に「話す(speaking)」「書く(writing)」スキルの強化がねらいだ。通常の授業は比較的「聞く(listening)」「読む(reading)」の比重が高いため、サタデーゼミナールでは主体的に表現する力を楽しく磨いてほしいと西﨑教諭は語る。そこで、生徒らが小さい頃から親しんでいるアニメを題材にして、登場する好きなキャラクターを英語でプレゼンするといった、非常に取り組みやすいテーマを選んだ。
生徒は好きなキャラクターを選んだらDONGRIの和英辞典を活用して伝えたい文章の組み立てに1人で挑戦する。最初は、どの単語を調べたらよいのか迷う生徒もいて、辞書を活用する前に教諭に質問をすることもしばしばあった。しかし指導を重ねるうちに、その有用性、利便性に気づいた生徒らが率先してDONGRIを活用するといった変化が見られるようになった。生徒らはデジタルデバイスへの順応性が非常に高いので、紙よりも親しみやすいタブレット内で活用できるDONGRIが有用だったと振り返る。
英文を組み立てる時に特に便利なのがDONGRIの「ジャンプ機能」だ。調べた単語の例文にある別の単語を開くことで、関連する単語を連続して容易に遷移表示できる機能だ。ジャンプ機能で調べた履歴は「タブ機能」でいつでもたどれるので、最適なニュアンスの言葉を選ぶ時に非常に有効なのだ。
DONGRIを活用した授業で手応えを感じ西﨑教諭は、次のステップとして英英辞典の活用を計画中だ。簡単な単語から始め、英語による表現力をさらに強化したいとそのねらいを力強く語った。
ライティングは、すぐに書き始める生徒と、なかなか書き始めることができない生徒に二極化することが少なくない。そのため「サタデーゼミナール」のライティング演習では、まず文章の組み立て方から指導を始める。① 文章の構成(introduction(序論)~body(本論)~conclusion(結論))を指導。
② 使ってほしいフレーズや役に立つフレーズを生徒に提示。
③ ある人気キャラクターの絵を全体に見せ、英語または日本語でその特徴や見た目を生徒に発言させる。
④ 生徒自身が文章を書くときの手助けになるように、教師が書いた紹介文を提示。このような段階的な指導を通じて、躊躇なく書き始める生徒が多くなった。またDONGRIの活用を促した結果、生徒たちは自ら調べ、意欲的にライティング活動に取り組んでいる。
辞書をきっかけに発展する主体的な学びを追求:古文の活用例
1年生国語科ではDONGRIの古語辞典、漢和辞典、国語辞典を活用している。髙野教諭は、古文の授業を中心にDONGRIを活用する。新出の古語単語については、品詞と意味を調べるためのプリントを作成し宿題にしている。1年生は、古語辞典が初めてということもあって、まずどの辞書をどう使えばよいのかから指導を始める必要があったという。
DONGRIの最大のメリットは辞書を引くスピードにあると教諭は語る。紙の辞書には紙の辞書の良い点もあるのだが、50分という限られた授業時間を最大限に活かして発展的な授業を行うことを考えるとそのスピード、付随する関連語への「ジャンプ機能」、履歴を行き来する「タブ機能」といった利便性は非常に重要で、今ではなくてはならないものだという。辞書を引くスピードが上がったことで、関連語にまで言及する時間が生まれ興味が拡がり、発展的な学びへと繋がるのだ。
調べた単語にマークをつけるDONGRIの「しおり機能」も、活用する中で発見した便利な点だと髙野教諭。紙の辞書にしおりや付箋をはさむ感覚に非常に近いのだという。さらに「しおり機能」でマークした単語をもとに古文単語帳のように記憶するためのツールとして活用していくことも計画中だ。
動詞を辞書で引く際には終止形に直す必要があるのだが、誤った活用形で調べた生徒が「先生、辞書に載っていません。」と助けを求めることが何度かあった。髙野教諭は、この「間違い」からスタートして活用形など文法に言及し印象的な授業へと発展させる。正解のみを伝えるのでは記憶に残りにくく受け身になる。まず、なぜDONGRIで対象の言葉が出てこないのか生徒自身に考えてもらう、古文にも現代文にも活用形があること、終止形で辞書を引く必要があることを試行錯誤の中で生徒らが気づけるように促し、習得につなげるのだ。
どこでもいつでも同じ環境でDONGRIを活用し「語彙」を身近に
デジタルデバイスを使いこなす生徒らは、DONGRIの導入によって「語彙」が身近になったと教諭らは手応えを語る。家庭や学校など、いつでも気づいた時にすぐに辞書を活用できる環境にあるので、辞書を引くくせがついたのだ。しおり機能やタブ機能の履歴といった同じ辞書環境をどこでもそのまま活用できることも非常に大きい。
国語は語彙力が全ての基礎だと語る髙野教諭は、わからない言葉をそのままにせずにDONGRIで調べてさらに主体的に取り組み、学びを楽しんでほしいと期待をこめた。
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