2020年10月27日
慶應義塾大、次世代デジタルアイデンティティ基盤の実証実験を開始
慶應義塾インフォメーションテクノロジーセンターと慶應義塾大学SFC研究所ブロックチェーン・ラボは、伊藤忠テクノソリューションズ、Japan Digital Design、ジェーシービー、西日本電信電話、BlockBaseの5社と共同で、慶應義塾大学の学生を対象に在学証明書や卒業見込証明書などをスマートフォンアプリへ発行する次世代デジタルアイデンティティ基盤の実証実験を、マイクロソフトと連携して10月から開始した。
大学の教務窓口で身分証明書の提示や書面による手続きを行わずに、オンラインで各種証明書の入手を可能にするデジタルアイデンティティ基盤について、機能や標準化などの検証を行う。
次世代デジタルアイデンティティ基盤では、名前、住所、年齢などの各種属性に加え、卒業証明書、研修修了証などの各種証明データをオンラインで確実に検証可能とするため、現在標準化が進んでいる汎用化されたデジタル証明技術Verifiable Credentials(VC)および、特定の企業・組織に依存しない分散型モデルで永続性のある識別子を表現するDecentralized Identifiers(DID)を活用する。
また、就職活動を行う学生に対してスマートフォンアプリで卒業見込証明書を提供するといった民間企業との連携や、転校や編入に伴う地域・国をまたいだ大学間の情報連携も考慮している。
国際的な標準仕様への適合と相互運用を実現することで、オンライン授業で受講生の本人確認が円滑になるだけでなく、学生の取得単位についての大学間の情報連携といった手間を削減できる。将来的には、オンラインショッピングなどにおける決済システムや通学定期などの商用システムとの連携による学生割引の適用など、学生の利便性向上も目指していく。
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