2020年11月26日
アドビ、高校生1200人対象「創造力に関する意識調査」の結果発表
アドビは25日、日本の学校に通う高校生1200人を対象に実施した「創造力(クリエイティビティ)に関する意識調査」の結果をまとめ発表した。
それによると、高校生が定義する「創造力」とは、「自分らしい個性を自由に表現する力」が63%で最も多く、「芸術性の高いものを生み出す力」(46%)、「何もないところから新しいものを生み出す力」(46%)、「育った環境や努力によって培われるもの」(45%)と続いた。
高校生たちは創造力を、先天的なもの(生まれ持ったもの)というより、後天的なもの(育った環境や努力によって培われるもの)と捉える傾向が強く、一部の特別な人に備わった力ではなく「全ての人に備わった力」と考える割合の大きいことが分かった。
自由回答で創造的だと思う有名人を聞いたところ、「ピカソ」が50ptを集め1位。以下、「野性爆弾くっきー!」(48pt)、「米津玄師」(45pt)、「大野智」(38pt)、「HIKAKIN」(34pt)と続いた。
選定理由を見ると、多くの選出者が「独自性」を理由に選ばれており、独自性/オリジナリティが創造的なイメージに大きな影響を与えていることが分かった。
自分は創造力が「ある」と答えた高校生は55%で、「ない」を上回った。創造力に自信をなくした時期は、「中学生になってから」が37%で最も多く、続く「小学校4〜6年生頃」(26%)を含めると、自分は創造力がないと思う人の63%が小学校高学年から中学生の間に自信を失っていることが浮き彫りになった。
また、最初は自信を持っていたのに途中で自信をなくしてしまった人の間では、小学校高学年から中学生の間で自信を失った人が約80%を占めた。
一方、創造力に自信を持った時期への回答でも同様に、小学校4年生から中学3年生までの6年間が多数を占めた。
内訳は、「中学生になってから」が29%で最も多く、続く「小学校4〜6年生頃」(28%)を含めると、自分は創造力があると思う人の57%が小学校高学年から中学生の間で自信を得ている。
こうしたことから、「創造力を育てる鍵は小学校4年生から中学校3年生にあり」ということが調査から明らかになった。
また、創造力への自信をなくしたきっかけが、図工や美術など創作系の授業での体験にあることも浮き彫りになった。
一方、創造力に自信を持つきっかけとして、人と違う個性的なアイデアがほめられたり、図工や美術の授業でほめられた体験が大きいことも明らかになった。
自分の創造力を「伸ばしたいし、伸ばせると思う」人が56%なのに対し、「伸ばしたいが、伸ばすのは難しいと思う」「伸ばしたいと思わない」人も44%いた。
伸ばすのは難しいと思う理由は、「才能がないから」「もう手遅れだから」といった諦めのほか、「どうすれば伸びるか分からないから」「伸ばす環境が必要だから」のように自分1人でどうにかできるものではないという考えを持っていることが分かった。
また高校生の78%が、コロナ後の社会で創造力は「これまでより必要になると思う」と回答。特に、自分を創造的だと思っていない層でさえ73%が「これまでより必要になると思う」と回答している。
必要になると思う理由として、「コロナへの対応に必要」という意見と、「コロナによって社会が変わろうとしているから」という意見が多く見られた。
この意識調査は、日本の学校に通う高校生1200人を対象に、今年8月7日~19日にかけて、インターネット定量調査で実施した。
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