2021年2月19日
東京医科歯科大学医学部附属病院と日立システムズが共同でDXを実現
東京医科歯科大学医学部附属病院と日立システムズは17日、より多くのがん患者に治療の機会を提供するため、RPA等を活用したシステムの共同開発を通じて、がんゲノム医療の事務作業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現したと発表した。
これにより、東京医科歯科大学医学部附属病院で取り組むがんゲノム医療のプロセスのうち、がん遺伝子パネル検査や専門家による症例検討会に関連する事務作業の時間を約94%削減。両者は、今回の取り組みを通じて得たノウハウや、共同開発したシステムをがんゲノム医療連携病院向けに幅広く提供し、がんゲノム医療のさらなる普及と発展に貢献していくという。
がんゲノム医療とは、がん患者のゲノム変異を調べ、どのような性質のがんなのかを把握し、それに基づいて適切な治療を行うこと。より効果が高く、副作用が少ない治療法を選択できる機会が増え、緩和ケアを選択せざるを得ないと思われるような症例であっても有効な治療法が見つかる場合があるなど、がん治療の可能性を広げる医療として近年注目を浴びており、国としてもその普及・発展に注力している。
がんゲノム医療には、大きく分けて4段階のプロセス(①患者説明、②がん遺伝子パネル検査、③エキスパートパネル、④治療)がある。このうち、一部の「がん遺伝子パネル検査」は、2019年6月から保険適用が開始され、検査件数が増えているが、検査は指定された病院で行う必要があり、現状は限られた医療機関に集中している。また、専門家による症例検討会「エキスパートパネル」に関わる事務負担が大きく、今後がんゲノム医療が広く普及していくことが期待されている中で、業務効率化が課題になっていた。
東京医科歯科大学医学部附属病院は、国により指定されたがんゲノム医療拠点病院として、がんゲノム医療に積極的に取り組んでいるが、同様の課題を抱えており、がん遺伝子パネル検査やエキスパートパネルに関わる事務作業を効率化し、がんゲノム医療の件数を増やすことで、より多くのがん患者を救いたいという強い思いがあったという。
2月18日から21日まで、第18回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO2021)が、ライブ配信およびオンデマンド配信からなるVirtual Congressとして開催される。今回のがんゲノム医療の事務作業におけるDXに向けた取り組みについて、同学術集会においてポスター発表を行う予定。
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