2022年6月1日
教育のICT化、小学校教員の9割が「進んだ」と回答も、保護者の4割は「進んでいない」=パーソルP&T調べ=
パーソルプロセス&テクノロジー(パーソルP&T)は5月31日、全国の公立小学校教員300人と公立小学校に通っている子どもを持つ保護者300人の計600人を対象に実施した、「小学校のICT教育に関する実態・意識調査」の結果をまとめ発表した。
それによると、「新型コロナの影響で小学校のICT教育の普及は加速したと感じるか?」と聞いたところ、教員の9割(90.4%)が「加速した」と回答したものの、保護者の4割(40.7%)は「進んでいない」と感じており、双方の認識に違いがあることが分かった。
教員が「ICT教育は加速した」と感じる理由として、オンライン授業が普及したことを挙げる声が多くみられたが、保護者は通常授業も含めタブレットを活用した授業の実施など、本質的なICT教育を求めている様子がうかがえる結果となった。
保護者に、「小学校教育でICT教育の必要性を感じているか?また現在ICT教育を取り入れた授業に満足しているか?」と尋ねたところ、約9割(87.3%)が「ICT教育の必要性を感じている」と回答。
満足度に関しては、「とても満足している」と答えた保護者は1割以下(7%)で、約半数(45.4%)が「満足していない」と回答していることから、現状のICT教育の満足度においては課題があることが浮き彫りになった。
「各家庭で小学校教育におけるICT教育のサポートは必要だと思うか?」と尋ねたところ、学校の授業だけでなく、「各家庭でICT教育のサポートが必要だと思う」という回答が、教員(89.6%)・保護者(87.6%)共に9割近かった。
保護者に、「小学校のICT教育において家庭で何らかのサポートをしているか?」と聞いたところ、「積極的にサポートしている」と回答した保護者は7.3%と1割にも満たない結果となり、家庭でもサポートが必要だと感じていながらサポートできていない現実が明らかになった。
教員に、「あなたの働いている小学校は、ICT教育に積極的に取り組んでいるか?」と尋ねたところ、9割以上(91.7%)の教員が「取り組んでいる」と回答した。
また、ICT教育を行う際に「子どもたちのより良い学びのために意識・工夫していることはあるか?」と聞いたところ、約半数(49.5%)の教員が「意識・工夫していることがある」と回答。
また、「働いている小学校では、ICT教育を行う際の課題はあるか?」と聞いたところ、約9割(87.3%)の教員が課題を感じていることが明らかになった。
ICT教育をより効果的な学びにするために「教育現場への支援が必要だと感じるか?」と聞いたところ、9割以上(94.0%)の教員が、教育現場への支援が必要だと感じていることが分かった。
また、「教育現場にどのような支援が必要だと思うか?」と尋ねたところ、「民間IT企業、専門家からの直接的なサポート」69.1%が最も多く、続いて「実践的なICT教育に関するセミナーの開催」66.7%、「ICT教育マニュアルの配布」66.3%と回答した教員が多く見受けられた。
この調査は、全国の公立小学校教員300人と公立小学校に通っている子どもを持つ保護者300人の計600人(いずれも20代~60代の男女)を対象に、4月15日~20日にかけて、インターネット定量調査という形で実施した。
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