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2023年9月1日
総合資格学院、「2023年度 1級建築士学科試験」の合格結果を分析
建設・不動産関連の資格取得スクール「総合資格学院」を運営する総合資格は8月31日、建築技術教育普及センターが同30日に発表した「2023年度 1級建築士学科試験」の合格結果を分析し公開した。
2023年の1級建築士学科試験の実受験者数は2万8118人(昨対-1889人)、合格者数は4562人(昨対-1727人)で、合格率は16.2%(昨対-4.8%)だった。
合格基準点は各科目とも過半の得点で、総得点については、出題の難度が総じて高かったことから88点に下方補正された。なお、試験の難度について、昨年は合格基準点が91点に上方補正され合格率が21.0%であったことを踏まえても、2023年は、昨年より難度の高い試験だったといえる。
2020年からの受験資格の変更で、従来、建築士試験を受験する際の要件となっていた実務経験が、免許登録の際の要件に改められ、一定の指定科目を修めて所定の学校を卒業した人は、卒業後すぐに建築士試験が受験できるようになった。
2023年度は、年齢別では23歳以下が18.3%と、昨年の16.5%より1.8%上昇した。23歳以下の割合は、受験資格が変更となった2020年~2023年まで上昇傾向にあり、2020年と2023年を比較すると、7.7%上昇している。
また、20代の割合についても2023年度は61.8%で、受験資格の変更以降は例年6割を超える割合になっている(2020年の受験資格の変更以前は5割を超える年はない)。
合格者の属性変化を踏まえても、受験者の若年齢化が進んでいることが考えられるが、背景として、受験資格の緩和で学生が受験できるようになったことや、入社後、すぐに資格取得をめざす人が増加していることが考えられる。
2023年の1級建築士学科試験は、前年と比較すると全体的に難度が高くなり、科目の基準点補正はなかったものの、特に学科Ⅱ(環境・設備)は、例年に比べて難しい内容だった。
初出題については、法改正や新技術に関する内容のほか、近年の社会情勢からの新しい用語や、前年の出題傾向と同様に地球温暖化対策に基づいた「木質系材料及び工法」「ZEB Ready」「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」といった出題、災害対策に関する内容もみられた。
今後の試験については、これら新傾向についてポイントをおさえた学習と、過去出題されている内容を正しく判断できるような学習が重要になる。
「合格発表」の概要
実受験者数:2万8118人(前年3万7人)
合格者数:4562人(前年6289人)
合格率:16.2%(前年21.0%)
合格基準点:「計画」11点、「環境・設備」11点、「法規」16点、「構造」16点、「施工」13点、「総得点」88点
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