2024年8月23日
小・中学生の読書感想文、保護者の58%が「手伝っている」=塾選調べ=
DeltaXが運営する塾選びサービス「塾選」は22日、小・中学生いずれかの子どもを持つ保護者98人を対象に実施した、「読書感想文に関するアンケート調査」の結果を発表した。
それによると、読書感想文が「夏休みの必須宿題である」と答えたのは58%で、半数以上の生徒が通う学校で読書感想文が夏休みの必須課題であることが分かった。また、読書感想文を「任意の宿題」としている学校も一定数(42%)存在しており、生徒の自主性を尊重する教育方針を取っている学校もあることが分かる。
読書感想文の題材となる本について、「学校から課題図書の指定を受けている」と答えたのは12%で、88%は読む本の指定を受けていないことが分かった。
では、「指定の本」がない子どもはどのように読書感想文用の本を選んでいるのか。調査結果によると、最も多かったのは「図書館でおすすめされていた」39%で、次が「親がすすめた」29%だった。
「その他」も17%おり、こちらは教科書やSNS、TVやラジオといった他の情報源を本選びに役立てているようだ。印象的なのが、SNSで紹介されていた本を選んだ子どもが6%いたこと。少数だが、デジタルメディアを通じて本を選んでいるのが今どきの子どもらしい。
また、「本選びにかかった時間」を聞いたところ、平均で「1.7日」だった。「0時間」という回答も多かったが、これは課題図書が指定されていたため。一方で、「3日以上」かけて慎重に本を選んだケースもあった。
「読書にかかった日数」は平均で「約3日」で、多くが「1日~3日以内」に読書を終えていることが分かった。「7日以上」かけて読書をしたケースもあった。
「読書感想文を書き上げるのにかかった日数」については平均「2日」で、多くが「1日~2日以内」で感想文を完成させていた。短期間で集中して書き上げている生徒が多い一方で、「5日以上」かけて感想文を完成させる生徒も一定数いた。
今回のアンケート結果からは、国語力が読書感想文の執筆にかかった日数に影響していることも分かった。国語が得意な生徒ほど、1日で書き上げている割合が多いという結果が出ており、例えば、国語が「得意」と答えた生徒の58%が1日で感想文を書き上げていた。
残りの42%も「2~3日」で完了しており、国語が「やや得意」と答えた生徒も約半数の48%が「1日」で仕上げていた。
国語が「普通」と答えた生徒では34%が「1日」、国語が「やや苦手」と答えた生徒で1日と答えた生徒は33%だった。国語が「苦手」と答えた生徒では、読書感想文を「1日」で書き終えたのは25%だった。国語力の向上は、読書感想文の執筆効率を高めるための重要な要素であるといえる。
また、58%の保護者が「子どもの読書感想文の作成を手伝っている」と回答。最も多くの保護者がサポートしているのは「書き方のアドバイス」67%で、感想文の書き方や表現方法について保護者からの具体的なアドバイスが重要であることを示唆している。
次に多かったのは「本選び」29%。どんな本を選ぶかは読書感想文の内容に大きく影響することから、本選びの段階でサポートしている保護者も一定数存在するようだ。
読書感想文のために実際に読んだ本を聞いたところ、小学校低学年では「きみのなまえ」(佼成出版社)、「タンタンの冒険 全24巻」(福音館書店)、「いつつごうさぎのきっさてん」(岩崎書店)など挙げられた。
小学校高学年では、「時計がない!」(文研出版)、「ライオンと魔女」(岩波書店)、「星の王子さま」(新潮文庫)、「鳥居の向こうは、知らない世界でした。全5巻」(幻冬舎)、「はてしない物語」(岩波書店)などが読まれていた。
この調査は、小・中学生いずれかの子どもを持つ保護者を対象に、5月にインターネットで実施した。有効回答数は98人。
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