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2025年5月1日

メタバース、経験者の8割が「現実よりメタバースの方が欲求の実現可能性が高い」と回答=博報堂行動デザイン研究所調べ=

博報堂の専⾨組織「博報堂⾏動デザイン研究所」は4月30日、HAKUHODO-XRおよび慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)と共同で推進するメタバース未来社会デザインプロジェクト「博報堂メタバース生活者ラボ」と共同で実施した、「メタバース経験者の情報行動・欲求に関する調査」の結果をまとめ発表した。

同調査では、メタバース経験者の情報行動・欲求を把握することを目的に、15~69歳のスマホ保有男女2000人(うちメタバース利用経験者99人)に定量調査を実施した。


調査結果によると、同研究所が定義した、情報を引き寄せ貯めこむ行動(情報プール)や気持ちの発火の元となる「12欲求」を持っているかどうかについて、今回調査(2024年11月)の値とコロナ禍での調査(23年1月実施)との差を、調査対象者全体・メタバース経験者別でみると、全体平均は28.8%(前回差-2.1pt)となった一方、メタバース経験者平均では61.7%(前回差+15.2pt)とかなり高い値になった。

特に全体では低い、独占・競争を求める「優越系欲求」や周囲からの容認・一体感を求める「同調系欲求」が高く、人との競争や関わりへの意欲の高さが伺える。


「12欲求」を含む、今後強くなりそうな意識について聞いたところ、調査対象者全体では「自分の身は自分で守らないといけない」など、安心・安全や万が一に備える意識に関する項目が高く出た一方、メタバース経験者では「物事をもっと楽しみたい」(愉楽欲)、「自分なりの目標に到達したい」(達成欲)、「未知なるものに出会いたい」(発見欲)といった前向きな意識の項目が上位で、情報過多や先行き不安の中でも積極的な姿勢を持っていることが伺える。


メタバース経験者では8割が、調査対象者全体でも4割が「現実よりメタバースの方が12欲求を達成できると思う」と回答した。

メタバース経験者・全体いずれも「発見欲」「簡便欲」がTOP2と、セレンディピティや生活の様々なことを簡便にできる価値を感じる人の割合が多い点は共通しているが、全体では高くない「安全欲」がメタバース経験者では3位になっている。利用経験を通じて、メタバースは不安よりもむしろ様々な領域の安心・安全を高めてくれるものという信頼感が生まれているものと推察される。


メタバースが生活や社会にもたらす影響については、調査対象者全体では「ストーキングやなりすましなど新たな問題が生まれると思う」「アバターの使用で、リアルの人格の形成にポジティブな影響もネガティブな影響もあると思う」といった不安・問題点の項目が高かった。

一方で、メタバース経験者では「普及することで新たな仕事や職業が生まれると思う」「シミュレーションによって、手術など医療サービスが向上すると思う」といったプラスの影響に関する項目がかなり高く、メタバースの可能性を信じていることが伺える。


様々な公共サービス領域でのメタバース活用への期待について聞いたところ、いずれの項目でもメタバース経験者が目立って高く、特に「まちづくり分野」「観光促進分野」「教育分野」の値が高かった。


また、メタバース経験者は、すべてデジタル上で完結させたいわけではなく、ジャンルや場面によって「リアルとデジタルを使い分けたい」と考えていることも分かった。

「観光やテーマパーク、旅行関連情報」「おしゃれ関連情報」「地元(行きつけのお店・街)関連情報」の3項目では、「リアルとデジタルを使い分けたい」よりも「リアルで体験したい」が高くなっており、体験・ファッションなどの没入感・臨場感に関わる領域では「リアルのほうが良い」という感覚がある人が多いことが伺える。

また別途、アバターを使ったゲームを日常的に利用している小学生5人に対して行った定性調査「2024年 アバターを使ったゲームやデジタルに関するインタビュー」では、「食やお祭りなどの体験まわりはリアルが良い」という声が多かった。

調査結果の詳細

【調査概要】
①「2024年 情報行動・欲求に関する調査」
実施時期:2024年11月5日〜11月7日
調査方法:インターネットリサーチ(全国)
対象者:15歳〜69歳のスマホ保有の男女
サンプル数:2000人
②「2023年 情報行動・欲求に関する調査」
実施時期:2023年1月13日〜1月16日
調査方法:インターネットリサーチ(全国)
対象者:15歳〜69歳のスマホ保有の男女
サンプル数:2000人
③「2024年 アバターを使ったゲームやデジタルに関するインタビュー」
実施時期:2024年11月23日〜12月6日
調査方法:デプスインタビュー(オンライン・対面)
対象者:アバターを使ったゲームで人とのオンラインプレイ経験がある小学生の男女+親
サンプル数:5人(+親5人)

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