2025年8月13日
「総合型選抜」、国公立大・難関私大合格者の半数が「高2から準備を開始」=じゅけラボ予備校調べ=
エンライクは12日、同社が運営する「じゅけラボ予備校」が、総合型選抜入試で大学に合格し、かつ高校時代に何らかの活動実績がある18~21歳の男女153人を対象に実施した、「総合型選抜入試における大学の難易度と準備開始時期の関係性についての調査」の結果をまとめ発表した。
それによると、「国公立大・難関私大・上位私大」の総合型選抜入試合格者に、総合型選抜の準備を始めた時期を尋ねたところ、「高2の4~6月」13.73%、「高2の7~9月」11.76%、「高2の10~12月」13.73%、「高2の1~3月」11.76%となり、これらを合計すると、実に50.98%と半数以上が「高2のうちに」準備を開始していることが分った。
一方、「その他私大」の合格者で高2のうちに準備を始めたのは、合計でわずか17.64%に留まり、両者の間には約2.8倍と3倍近い開きが見られた。「難関私大」とは、早慶上理・GMARCH・関関同立をいい、「上位私大」は成成明学獨國武・日東駒専・産近甲龍。
この結果から、難関大などの上位大学の総合型選抜入試では、単なる評定・学力だけでなく、自身の興味・関心に基づいた探究活動や課外活動での実績といった、時間をかけて培われる要素が重視される傾向が強いと推察される。合格者はそのことを理解し、早期から評定対策や自己分析、小論文対策、活動実績作りに着手していると考えられる。
一方、現役高校生時代に活動実績がある「その他私大」の総合型選抜合格者は、「高3の4~6月」が44.12%と突出して多く、次いで「高3の7~9月」26.47%。これらを合計すると73.53%と、実に7割以上が高3になってから準備を始めていることが明らかになった。高2までに準備を始める割合が半数を超えている「国公立大・難関私大・上位私大」の合格者層とは全く対照的な結果。
この背景には、「その他私大」の総合型選抜が、比較的短期間で対策可能な選考方法(志望理由書、面接、小論文など)が中心になっていることに加え、出願の条件となる評定平均や英語外部検定資格の基準が、ない、または緩やかであることが考えられる。
また、一般選抜との併願を視野に入れ、高3の夏休み前後に総合型選抜への挑戦を最終決定する受験生が多いことも、この「直前集中型」の傾向を後押ししているようだ。
今回の調査で興味深いのは、「高1以前」というかなり早い段階から総合型選抜入試に向けて準備を始めていた層の存在。「国公立大・難関私大・上位私大」の合格者では7.84%が該当したのに対し、「その他私大」の合格者では1.96%と、その割合は4分の1。
この結果は、難関大を総合型選抜で目指す層の中に、中学時代や高校入学当初から明確な目標を設定して、学校の評定対策に加え、部活動や委員会活動、ボランティア、資格取得といった課外活動に戦略的に取り組む「超早期準備層」が一定数存在することを示唆している。
また、総合型選抜で合格した学生たちが考える「理想の準備開始時期」は、志望する大学のレベルによって大きく異なることも明らかになった。「国公立大・難関私大・上位私大」(以下、難関大学)の合格者は、理想の開始時期として最も多かったのは「高2の7~9月」19.61%で、夏休みを利用した早期からの集中的な準備が重要と認識していた。
対照的に、「その他私大」の合格者では、「高3の4~6月」30.39%が最も多く、大学側が求める課題や実績の準備期間として、高3の春からでも十分間に合うと考えている層が多いことを示している。
この意識差を最も象徴するのが、「高1以前」という超早期準備への考え方。難関大合格者の13.73%がこれを理想とする一方、その他私大の合格者では驚きの0%だった。この結果は、難関大学の総合型選抜が単なる入試対策ではなく、高校生活全体のプランニングそのものが問われる場へと進化していることを示唆している。
難関大合格者の準備期間をさらに深掘りすると、彼らの「本音」がより鮮明に浮かび上がる。準備開始期間のピーク(1位と2位の合計)に注目して比較すると、驚くべき意識のタイムシフトが見えてきた。
すなわち、「実際に準備を始めた時期」では、「高3の4~6月」21.57%と「7~9月」15.69%を合計した37.26%、つまり約4割の学生が「高3の春から夏」にかけて準備を本格化させていた。
しかし、「理想の開始時期」に目を向けると、ボリュームゾーンは全く異なる期間に移動。「高2の7~9月」19.61%と「10~12月」17.65%を合計すると、奇しくも同じ37.26%と、約4割の合格者が、「本当は高2の夏から秋にかけて集中的に取り組むべきだった」と考えていた。
なぜ、これほどの1年近くの「タイムシフト」を望むのか、その理由を考察すると、活動実績があるからこそ、準備の「質」が問われるからだと思われる。具体的には、活動の意味を「深掘り」し、大学に響くように「戦略」を練り、小論文や面接といった「総合力」を磨く時間が足りなかった、という本音の表れではないだろうか。
多くの合格者が「高3になって慌てて対策を始めるのではなく、高2のうちに腰を据えて“思考を深める”時間を確保すべきだった」と痛感していることの表れで、難関大の総合型選抜は、準備の「中心」そのものを高2にシフトさせ、じっくりと自分と向き合う時間を確保できるかが、志望大学の選定や合否をわける大きなポイントと言える。
また、今回の調査では、「その他私大」の合格者の間でも、総合型選抜の準備は「1シーズン前倒しで始めるべき」という意識があることが明らかになった。まず「実際に準備を始めた時期」では、「高3の春(4~6月)」と「夏(7~9月)」を合わせた期間に70.59%の回答が集中。多くの学生が、高3になってからの短期集中、あるいは“駆け込み”に近い形で対策を行っていた現実が伺える。
ところが、「理想の開始時期」に目を向けると、このボリュームゾーンが綺麗にスライド。「高2の冬(1~3月)」と「高3の春(4~6月)」を合わせた期間が54.90%を占め、準備のコア期間が「高3の春~夏」から「高2の冬~高3の春」へと、ちょうど1シーズン(3カ月)分、前倒しになっており、多くの合格者が「高3の春に慌てて始めるのではなく、受験学年を迎える前の“高2の冬”から助走を始めるべきだった」と痛感していることを示している。
この調査は、総合型選抜入試で大学に合格し、かつ活動実績がある18~21歳の男女を対象に、6月13日~7月18日にかけてインターネットで実施した。有効回答数は153人で、その内訳は、「国公立大、早慶上理・GMARCH・関関同立の難関私大、成成明学獨國武・日東駒専・産近甲龍の上位私大」の合格者51人と、「その他私大」の合格者102人。
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