2019年2月26日
幼児期に『がんばる力』を身につけている子ほど思考力が高い=ベネッセ調査=
ベネッセ教育総合研究所では、3歳児から小学4年生までの7年間、同じ子どもの様子や保護者の意識の変化を追った「幼児期から小学生の家庭教育調査・縦断調査」を実施しており、25日にその結果を公開した。
調査は子どもを持つ保護者403名を対象に、2012年1月~2018年3月にかけて毎年実施してきた。それよると、幼児期に「物事をあきらめずに挑戦する」「自分でしたいことがうまくいかないときでも、工夫して達成しようとすることができる」といった『がんばる力』が高く身についた子どもほど、小学校低学年で「勉強していてわからないときに、自分で考え解決しようとする」「大人に言われなくても自分から進んで勉強する」傾向が見られたという。
また、小学校低学年で主体的な学習態度や『がんばる力』が身についていると、小学4年生で「ノートを整理して書いている」「自分のことばで順序をたてて、相手にわかるように話せる」などの言葉のスキルや思考力が高くなることが分かった。
さらに、幼児期から児童期の『がんばる力』に親の関わりがどのように影響するかを分析した結果、子どもの意欲を大切にすることや思考の促し (子どもが自分で考えられるように働きかけること) といった養育態度が影響を与えていることが分かった。それには、親の就労の有無や、子どもが幼稚園、保育園出身であるかによる違いは見られなかった。
同研究所では、幼児期に培った『がんばる力』が土台となり、小学校低学年で主体的な学習態度やがんばる力が身につき、小学校高学年の言葉のスキルや思考力につながっていることが明らかになったとしている。また、子どものやりたいことを尊重し、思考を促す保護者の関わりが、子どものがんばる力を育て、小学校での言葉のスキルや思考力につながっていくとしている。
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