2021年2月2日
滋賀県教委、京都大学・内田洋行と「説明できるAI」の実証実験で協定締結
滋賀県教育委員会は1日、京都大学学術情報メディアセンターならびに内田洋行と、高等学校の学習・指導において次世代AIで分析データを導き出す実証研究に関する連携協定を締結したと明らかにした。

京都大学学術情報メディアセンターと内田洋行教育総合研究所は、昨年7月から学校の学習・指導に有効な分析データを導き出す「説明できるAI」エンジンの開発を行っており、学習者が主体的な意欲をもって納得して課題に取り組んだり、教師が生徒のつまずきを把握して適切な指導を行ったりできるAI活用を目指している。
こうした状況のもと、滋賀県教育委員会はGIGAスクール構想の実現後を見据え、それぞれの学習者に寄り添ったきめ細かい学習・指導のために学習データの活用が重要になるとの考えから、京都大学と内田洋行の取り組みに賛同し三者連携協定を締結するにいたった。協定期間は今年2月1日から来年3月31日まで。滋賀県内の県立高等学校2校をモデルとして実証研究を進めていく。
実証研究校では、校内での教育活動や家庭学習において、スタディ・ログの蓄積、データ解析を通して分からない分野の学習を繰り返し行い基礎学力の確実な習得を実現したり、また、学習傾向を分析して生徒の能力や適性に応じた個別最適な学びの実現を目指したりするとともに、教員が指導と評価に活用することを考えている。
京都大学と内田洋行は、システムの生成した説明が学習者や教師によってどの程度受容されたか、システムの説明によって学習者の理解度がどの程度向上したか、システムを利用することで教員の負担がどの程度軽減されたかの実証データの収集を行い、学校現場に適したデータ活用のあり方についての研究に活用する。
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