2022年4月26日
広角もズームも高画質で撮影できる、AI自動追尾機能付きリモートカメラ/北海道恵庭市立恵み野旭小学校
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新千歳空港にほど近い北海道恵庭市に位置する恵庭市立恵み野旭小学校。児童数はおよそ470名。同校では、2021年4月から4~6年生に1人1台Chromebookを導入。1~3年生は今夏までに導入予定だという。着々とICT環境が整う中、人を検知し追尾するAI自動追尾機能付きリモートカメラ「AVer DL30(ディエル サンジュウ)」を昨秋導入した。使いはじめて間もない中、優れた機能と使いやすさに高い信頼を寄せる恵庭市立恵み野旭小学校 研究部長 2年担当 近藤 真司 教諭(2022年3月まで同校在籍)に話を聞いた。
AIが自動追尾、広角も距離がある撮影もしっかりこなす対応力
恵庭市立恵み野旭小学校ではリモートカメラ「AVer DL30」(アバー・インフォメーション提供)を2021年10月に1台購入した。近藤教諭は、これからの学びの場にこのカメラが必要と感じ、自ら学校に要望して購入を実現させた。「AVer DL30」を「間違いなく素晴らしいと思う」と明言する。
導入のきっかけは、コロナ禍によるオンライン配信だった。「北海道でもオンラインが多くなりました。たとえば運動会。子どもたちは競技を外で見ていましたが、なるべく教室で見ることになり、ビデオカメラで撮影して校内放送を利用し各教室で見るということをしていました。撮影は先生がカメラにずっと付きっきりの状態。そして、『学習発表会』でもオンラインで実施する方針が決まった段階で、運動会と同じように行うかもしくはパソコンのカメラで撮影する案が提案されました。そこでちょっと待てよと」。それならば、より使いやすいカメラを購入して撮影を行えないか、まずはインターネットで探してみたという。
「広角で、距離があっても撮れるタイプを探しましたがなかなかなくて。知り合いの先生に相談したところアバー・インフォメーションを知り、製品を調べてみました」と経緯を振り返る近藤教諭。その後、同社のコーディネータと話す中で、広角撮影ができ、距離があっても高精細に撮ることが可能な「AVer DL30」と出会う。
「今後のオンライン授業や研究授業などのためにも1つ良い機器を持っていたほうがいい。ビデオカメラじゃなくて、オンラインに対応できて広角で撮影できるカメラは“絶対”と推しました」。求めていた機能に加え、AI自動追尾機能など性能の高さが決め手となり学校の了承も快く得られたという。
対面に近いオンライン配信が行える
オンライン授業やハイブリッド授業などが特別ではなくなった今、「AVer DL30」は教師の作業負担や心的負担を軽減しながら、理想的なオンライン配信を届けることができるリモートカメラと言える。光学12倍ズーム搭載で、遠くにあるものも高画質で映し出す。ゆがみのないスムーズな動作で、黒板の左右まで全て入れられるような広角撮影から、教師を中心とするような中・近距離の撮影も可能だ。
最大の特長は、「AIが人物を自動検知し追尾する」機能。画角を動かしながら、人も捉えることができる。
自動追尾には2つのモードがある。1つが「プレゼンターモード」。追尾するターゲットの全身または上半身が画面のセンターに入るように自動的に調整される。ターゲットの変更もリモコン操作で簡単に行える。
もう1つが「ゾーンモード」。ターゲットを自動で追尾しつつ、あらかじめ決めておいた撮影位置にターゲットが入ると画角が変わる。プレゼンターモードとは違い、黒板などの共有・配信したいコンテンツに注目させることができる。
ボタン1つで起動。最初に捉えた人物をターゲットとして追尾するため、特別な設定はいらない。教師の動きに応じてカメラが追いかけてくれるので、教師はカメラの位置や角度などに気を取られることなく、児童の様子を見て回るなどいつも通りの対面指導をしながらハイブリッド授業も快適に行える。AIによる滑らかなカメラワークで臨場感があり、リモート先の児童には対面に近い感覚で授業を届けることができる。
パソコンとの接続や持ち運びも簡単、体育館や教室など様々な場所で活用が可能だ。さながら、常駐の腕利きカメラマンといった存在かもしれない。
学校行事と授業で活用開始
同校では、劇や歌、楽器演奏などを披露する「学習発表会」がある。6年生の劇の模擬の撮影ではじめて「AVer DL30」を活用したという。
「オンライン配信するために撮りました。学習発表会の本番前の予行練習で、児童公開日を設けて子どもたちに見せる日があります。いつもは体育館に全学年が集まりそれぞれ行うのですが、コロナ禍のため運動会と同様に各学級でも見られるようGoogle Classroomを使って映像を配信しました」。
リモートカメラを体育館の中央に配置。AIの自動追尾から先生が操作できる設定に変えて利用したクラスもあったという。
操作の切り替えが自在にできることも利点の一つだ。カメラから離れたところでの遠隔操作ができるため、パソコンの画面を見ながらズームを寄せたり、引いたりと、担当の先生は撮影を楽しんでいたという。
授業でも活用した。鮭のセンターで働く職員とZoomを繋いで話を聞くという地域と連携した生活科のオンライン授業だ。
「教室の正面に置いても、わざと斜めに置いても、このカメラの利点は全体が映せること。しかし、子どもたちが発言する時は大型モニターに向かってしゃべるので、最終的にカメラは大型モニターの近くに置きました。子どもたちの視野にカメラがちょっと入るような位置です。そうすると相手方の講師にとっては何となく子どもと目が合うような感じになるため、子どもたちの目線の先に置くのがいいなと思いました」。
「AI追尾機能を使えばラクですし、発表者が入れ替わってもいい感じに動いてくれます。カメラを離れたところに置いても手元のパソコンで映像が見られるのでいいですね」。
カメラ位置や使い方など、その時々で最適化を模索している様子の近藤教諭。実践を重ねるごとに効果的な活用法を体得しているようだ。
かつてオンライン授業で感じていた手間が解決
3年前までプラハ日本人学校に勤務していたという近藤教諭。そこでは1年間ずっとオンライン授業を行っていた。「こんなに素晴らしいものはなかったので、自分のパソコンのカメラを斜めに置いて、自分を映し、黒板も映していました。しかしそれでは文字が小さくて見えないとか、画像が粗いだとか。ですから自分でカメラを近くに寄せたりしながら授業をしていました」。
1日6時間におよぶオンライン授業。理科の実験なども全て手元で行った。「パソコンを2台用意して、1つは段ボールの上に乗せて手元を映す用、もう1つは自分が映る用。『AVer DL30』があったらビューッと手元にカメラを向けたり、また戻したりが簡単にできたのだろうと思います。“あったらいいのに”と思っていた機能がこれには全部付いています」。これまでオンライン授業をする中で感じていた不便さもこれで解消できそうだ。
現在、長引くコロナの影響で保護者が行事に参加できる機会も減っている。「私は中学生と高校生の息子がいるのですが、小学校の段階で子どもの行事を見ることは保護者にとって大きな楽しみです。行事が対面でできるにはまだ少し厳しいかもしれないですが、授業や様々な発表会など、こうしたICT機器を活用して配信できれば気軽に見ることができていいだろうと思います」。
学び方の選択の自由度が増えてきた中、少しでも子どもたちの学習意欲が上がり、学びやすい環境を提示したいという近藤教諭。ただし、ICT機器ありきではなく、アイテムとして上手く使っていきたいと話す。これからは「AVer DL30」もその強力なアイテムの1つとなる。
オンライン授業やハイブリッド授業はもちろん、児童の取り組みや成果を学校外へ発信する機会や、地域社会との繋がりから気づきを得る機会など、多種多様な学びの場で「AVer DL30」の活用が広がっていきそうだ。
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