2022年8月31日
武庫川女子大学、福井教授発明の「MathTOUCH」で数式からグラフ自動作成可能に
武庫川女子大学は29日、同大学生活環境学部情報メディア学科(2023年度から社会情報学部社会情報学科)の福井哲夫教授発明の「MathTOUCH」で、数式からグラフを表示することが可能になったと発表した。数式からグラフを自動的に作成するツールは例がなく、GIGAスクール時代の数学教育の大きな推進力になるという。

グラフ自動作成のイメージ
「MathTOUCH」は福井教授が2015年に特許を取得した画期的なソフト。従来、数式のデジタル入力は、特殊なプロットやコマンドで指示しないと作成できない難点があったが同ソフトは数式を文字情報として打つだけで数式の候補が表示される。
たとえば、パソコンで数式を打つとき、2分の1は縦に2段にしたいのに横に並んでしまう。xの二乗は右肩に小さく入れたいのに同じ大きさになってしまう――。同ソフトなら「えっくすのじじょう」は「x2」、「にぶんのいち」は「1/2」などと入力すると、目指す数式の候補がAIで可能性の高い順に表示される。特殊なデジタル言語が不要なため、タブレット端末上で数学のドリルワークも可能になる。
今回、さらに数式が示すグラフを自動再生できる機能も加わった。たとえばy=2x²と打ち込むと放物線形の関数グラフが現れる。数式が示す内容が平行移動したグラフになるか、交点や接線が本当にその位置にあるか、などを視覚的に確かめることもでき、数学の理解促進に役立つと期待される。また、ドキュメントリーダー機能で数式を含む数学文章の読み上げも可能になった。数式の読み方がわからない場合や、音声付きで勉強したいとき役立つ。
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