2026年7月27日
Autodesk Fusion を活用した日本大学の超小型人工衛星「PRELUDE」が軌道上実証フェーズへ
オートデスクは22日、日本大学理工学部 航空宇宙工学科 山﨑政彦准教授の研究グループが Autodesk Fusionを活用して設計・開発した超小型人工衛星「PRELUDE」が、打上げおよび軌道投入を経て、軌道上実証に向けた初期運用段階に進んだことを発表した。
現在は、衛星との通信確立を試みており、通信確立後の観測および軌道上実証の実施を目指している。
「PRELUDE」は、地震に先行して発生する可能性のある電離圏変動を観測し、その物理メカニズムの解明や将来的な確率的地震発生予測への応用可能性を探る 6U サイズの CubeSat(100 mm × 226.3 mm × 366.0 mm)。
JAXA(国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構)の「革新的衛星技術実証4号機」の実証テーマとして選定され、4月23日に Rocket Lab 社のElectronで打ち上げられ、JAXAは搭載された全8機すべてのCubeSatについて、軌道投入が完了したことを発表している。
日本大学理工学部では、同プロジェクトを学生主体の実践教育の場と位置付け、構想立案から設計、解析、試験、システム統合、運用準備まで、実際の宇宙機開発プロセスを学生自身が経験できる教育・研究活動として推進してきた。
同プロジェクトでは、「Fusion」を設計・開発の中核プラットフォームとして活用している。設計、解析、クラウドでの設計データ共有などを一つの環境で実現し、学生、教員、共同研究機関がリアルタイムに連携しながら衛星開発を進めた。また、衛星搭載部品の設計ではジェネレーティブ デザインを活用し、複数の設計条件を満たす新たな部品形状の検討にも取り組んだ。
さらに、日本大学理工学部では、「Fusion」を衛星開発だけでなく他学科にも展開している。機械工学科では 1 年次から 3D CAD 教育を実施し、精密機械工学科では設計・解析・製造までを一貫して学ぶデジタルものづくり教育を実践している。航空宇宙工学科では、小型衛星教育キット「HEPTA-SAT」の開発にも「Fusio」を活用し、国内外の教育機関や宇宙機関で活用される実践的な教育プログラムへと発展させている。
今回の成果は、「Fusion」が単なる設計ツールではなく、教育、研究、共同開発、さらには社会実装までを支えるデジタルプラットフォームとして活用されていることを示している。教室で培ったアイデアを「Fusion」で形にし、その成果が実際に宇宙へ送り出され、軌道上での実証に挑んでいることは、オートデスクが掲げる「デザインと創造(Design & Make)」の理念を体現するとともに、デジタルものづくり教育が社会課題の解決や最先端の研究開発へとつながることを示す象徴的な成果となった。
オートデスク ユーザー事例「日本大学理工学部 × Autodesk Fusion」
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