2014年4月9日
エフセキュア/今日限りでサポート終了のWindows XP対応策
エフセキュアは9日、マイクロソフトのWindows XPのサポートが終了するにあたり、まだ上位オペレーティング・システムに移行が完了していない場合、最低限のセキュリティを確保するためには、どのようにすればよいかを公開した。
Windows XPの延長サポートが終了になった後は、脆弱性が発見された場合にも修正パッチは提供されない。過去2010年7月13日にWindows XP SP2のサポートが終了した際には、その2日後に脆弱性を悪用したマルウェアStuxnetによるセロデイ攻撃が発生している。このようにサポートが終了したオペレーティング・システムを使用し続けることには、極めて大きな危険が伴うという。
エフセキュアのデスクトップ向けの製品では、2016年6月30日までWindows XPのサポートを延長するが、さらになるべく安全にWindows XPを使用し続けるためには、幾つかの対策が必要となる。ただしこれらの対策は、あくまでも上位のオペレーティング・システムへ一刻も早く移行するための経過処置であり、完全にセキュリティのリスクを回避できるものではないとしている。
法人での対策
1.業務上インターネット接続が不可欠な端末以外はインターネットに接続させないようにする
2.ゲートウェイ・レイヤでウイルス対策を行う
社内と社外のネットワークの境界であるゲートウェイ・レイヤでウイルス対策を行い、社内のネットワークに接続されているPCへ、脆弱性攻撃が届かないようにする。
3.危険なWebサイトへの接続の防止
「ブラウザ保護」の機能を備えたセキュリティ・ソフトウェアを使用して危険なWebサイトへの接続を防止し、Webサイトを踏み台にした攻撃から防御する。
4.脆弱性攻撃を防ぐソフトウェアを導入する
未知の脅威から防御するため、「ふるまい検知型」の機能を備えたソフトウェアを利用する。
5.出口対策を実施する
PCがウイルスに感染した場合に、感染した端末から社内のPCやサーバに侵入したり、外部のサーバへインターネット経由で情報を持ち出そうとする攻撃を防ぐため、ポートやIPではなく、特定のアプリケーションごとの通信を許可するかどうか設定する「アプリケーション制御」の機能を備えたソフトウェアを使用する。
2については「エフセキュア アンチウイルス Linux ゲートウェイ」で対応可能。3~5については、「エフセキュア クライアント セキュリティ」ですべてカバー可能。なおこのようなセキュリティの機能を有効に利用するためには、セキュリティ・ソフトウェアの一元的な管理が必要となり、そのためエフセキュアでは「エフセキュア ポリシー マネージャ」を提供している。あるいは初期投資を抑制するため、「エフセキュア プロテクション サービス ビジネス」のようなSaas型のサービスを利用することも有効。
家庭での対策
1.代替となるブラウザをインストールする
Internet Explorerだけに頼らず、代替となるブラウザを1つまたは複数インストールする。(ブラウザは無償)。デフォルトのブラウザをInternet Explorer以外に設定する。
2.不要なソフトウェアを削除する
インストールされているソフトウェアを確認し、不要なものは削除する。ほとんどの古いソフトウェアは脆弱なものと考えられる。
3.プラグインを無効あるいはアンインストールする
JavaやAcrobat Readerの脆弱性を悪用した攻撃が最近増加している。家庭用のPCにJavaをインストールする必要はおそらくないはず。また、PDFファイルを開くときなど、操作の前に「常に尋ねる」ようブラウザを設定する。
4.接続は常にNATルータ経由にする
家庭では、NATルータがハードウェアのファイアウォールの役割を果たす。また、ノートPCを持ち出して、外部の無償のWiFiスポットに接続すべきではない。
上記の法人での対策も家庭での対策も、Windows XPから上位オペレーティング・システムへの移行期間のための一時的な処置であり、完全にセキュリティを確保できるものではない。
エフセキュアでは、一日も早い上位オペレーティング・システムへのアップグレードを推奨している。
関連URL
問い合わせ先
エフセキュア マーケティング部
japan@f-secure.co.jp
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