2015年7月30日
LINE/ネットトラブル撲滅に向けた10万人規模の全国調査を実施
LINEは、ネット上のコミュニケーショントラブル根絶に向けて、LINEが行っている青少年のネットリテラシー啓発活動を紹介する説明会を、28日に東京・渋谷区の渋谷ヒカリエ27階で開催した。
発表会では、はじめにLINEの出澤剛代表取締役社長が登壇し、啓発プログラム等新たな取り組みについて語った。コミュニケーションアプリLINEの提供開始は2011年6月。東日本大震災の発生を受けて始まったものだという。2013年には山口県萩市の高校生が大雨による河川氾濫で避難を呼びかけるなど、災害情報の拡散などの面でも役立っている。現在、LINEの月間アクティブユーザー数は約2億500万人に上り、国内においては人々の生活を支えるコミュニケーションインフラとして浸透している。
一方で、ネット上のコミュニケーション知識や技能が不十分な青少年によるトラブルが一部発生、問題化している。LINEではこれまで、18歳未満のLINE IDの設定・検索不可など年齢認証を用いた機能制限や、Webに安心安全ガイドのページを設けるなどの対策を講じてきた。
今回新たに、ネット上のコミュニケーショントラブル根絶に向けた活動の一環として、青少年のネット利用実態把握を目的とした10万人規模の全国調査を9月から実施すると発表。また、トラブル根絶に向けた啓発プログラムとして、小中学生のネットリテラシーを養うマンガ教材を9月に、静岡大学と共同開発したワークショップ教材の改定版を8月末に、それぞれ提供開始すると説明した。
次に、政策企画室江口清貴室長が、10万人規模の全国調査実施などについて語った。LINEではこれまでも、小中高校生に対してワークショップ会場などでヒアリングによる調査を実施してきた。そうした調査で、これまでLINEを利用して嫌だなと思った経験について尋ねたところ、「知らない人からの友達追加」や「長時間トーク」を挙げる人が多い反面、既読無視は15%前後だったという。
江口室長は、今回の10万人規模の全国調査の実施目的について、青少年のネット、特にスマートフォンの利用実態を正確に知ることだとし、マーケティング的なデータではなく、実際どのように利用されていて、トラブルの傾向を正確に把握することがトラブル撲滅の第一歩だと述べた。
具体的な実施内容としては9月から、東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース下山晴彦研究室と共同で、全国の学校に協力を仰ぎ、質問紙回答(アンケート形式)式で行うという。学校で発生する従来型のいじめと、近年注目を集めているネットいじめの実態や関係性を把握し、対人関係、周囲の環境、メンタルヘルス、問題行動といった様々な要因との関連性について、教育工学、臨床心理学等の学術的側面からも多角的に調査する。その後、2016年1月から調査検証を行い、3月頃を目処に一次結果を公表。調査で取得した全ての回答データは、匿名加工をし、特定の個人や学校等の情報が一切分からない形で研究者・教育関係者に公開する予定だという。
また、静岡大学教育学部塩田真吾准教授が、模擬授業の実施や新教材について説明した。
最後に、出澤社長はこうした取り組みについて、「サービス運営事業者としての社会的責任を果たすためのもの」だとし、ネット上で青少年が意図せず巻き込まれるトラブルの根絶を本気で目指していくと語った。
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