2015年12月24日
文科省/諸外国のプログラミング教育の実態と課題
文部科学省は、海外でのプログラム教育の実態について調査を行った「諸外国におけるプログラミング教育に関する調査研究」の報告書を公開した。
調査では、プログラミング教育に関して先進的な取り組みを行っている英国、エストニア、フランス、ドイツ、フィンランド、ロシア、米国(カリフォルニア州)、アルゼンチン、韓国、シンガポール、上海、香港、台湾、インド、南アフリカなど23の国と地域を調査。
さらに、 国際的な学習到達度調査で上位の評価を受けている英国(イングランド)と、エストニアについては現地訪問調査を行った。
調査結果によると、ナショナルカリキュラムのもとでプログラミング教育を普通教科として単独で実施している国はなく、情報教育やコンピュータサイエンスに関わる教科の中での実施がみられた。
日本の小学校に相当する初等教育段階では、英国(イングランド)、ハンガリー、ロシアが必修科目として実施。
日本の中学校に相当する前期中等教育段階では、英国(イングランド)、ハンガリー、ロシア、香港が必修科目として、韓国、シンガポールが選択科目として実施している。
日本の高校に相当する後期中等教育段階では、ロシア、上海、イスラエルが必修科目として、英国(イングランド)、フランス、イタリア、スウェーデン、ハンガリー、カナダ(オンタリオ州)、アルゼンチン、韓国、シンガポール、香港、台湾、インド、南アフリカが選択科目として実施。
なお、エストニアでは、全ての小中高で選択科目とすることを目標に、2012 年に20の実験校でプログラミング教育の導入に関するプロジェクトを実施しているが、現状では、ナショナルカリキュラムとしてではなく、学校裁量という形での実施になっている。
プログラミング教育を実施する各国の主な理由は、情報社会が進展する中で、21世紀型スキルにも掲げられているような、論理的思考能力の育成と情報技術の活用に関する知識や技術の習得が挙げられる。
一方、エストニア、韓国、シンガポールなどは、産業界からの要請による高度なICT人材の育成も理由としている。
多くの国で、特に初等教育段階では、ロボット等の実体物を動かすなど、体験的に論理的な思考力や情報技術に関する理解を深める活動等が行われているが、プログラミング教育は単一の教科とはなっておらず、その体系化や指導者不足などが課題とされている。
関連URL
最新ニュース
- システム ディ、秋田県教育委員会が「School Engine Web出願システム」を導入(2025年12月5日)
- ICT教材「すらら」、不登校支援で導入自治体数・ID数ともに過去最高を記録(2025年12月5日)
- ガイアックス、石川・富山・福井の小中高校に起業家教育の講師を無償派遣(2025年12月5日)
- 計算力は高いのに自信のない日本の子どもたち、小4・中2国際調査からわかった意識と実力のギャップ =スプリックス教育財団調べ=(2025年12月5日)
- 就活生の67.4%が「資格は就職に有利になる」と回答 =Synergy Career調べ=(2025年12月5日)
- 保護者の4割以上が学童保育に「勉強」と「安心」の両立を要望 =NEXERとHokally調べ=(2025年12月5日)
- 大学受験、保護者が最も不安を感じるのは「高3の秋~冬」=塾選調べ=(2025年12月5日)
- テックタッチ、早稲田大学が独自の出張申請システムに「テックタッチ」導入(2025年12月5日)
- 次世代ロボットエンジニア支援機構、「女性エンジニアの増加」目指しロボット・AI教材普及のクラファンを開始(2025年12月5日)
- 小中生向けプログラミング教室「CodeCampKIDS」、Scratchプログラミングコースをフルリニューアル(2025年12月5日)














