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2016年4月11日
京都大とACCESSがIoT向け仮想化システム世界初開発
京都大学大学院情報学研究科の原田博司教授の研究グループは7日、ACCESSと共同で”モノ”のインターネット(Internet of Things=IoT)向け国際無線標準規格Wi-SUNを利用した有無線統合ネットワーク仮想化システムを世界初で開発したと発表した。
現在センサー・メーターに代表されるIoTにおいては、次々と新規開発される各種サービス用通信システムに迅速に対応できない、サービス毎に IoT ネットワークを構築するため、回線の工事や敷設等の設備投資が増大、oTデバイスの種類やサービスの多様化に伴う、ネットワークの設定、変更等の管理が複雑化、サポートの増加による運用コストが増大、各 ネットワークのセキュリティモデルが異なるため、複雑さが増し、IoT セキュリティ設計が困難、という課題があったという。
今回、Wi-SUN機能を用いた無線、有線を統合した共通のIoTネットワーク基盤の上でネットワーク仮想化技術を使って複数の利用者がそれぞれ独立にセキュリティを保ちつつ情報収集、機器の制御管理を行うIoT 向け有無線統合ネットワーク仮想化システムの開発を行った。
このシステムは、主に有無線ネットワーク仮想化を実現するSDN(Software Defined
Networking)コントローラー搭載したWoT(Web of Things)サーバー、各種IoTデバイスとWi-SUN無線通信システムを使って接続する有無線ネットワーク仮想化対応SDNクライアントを搭載したWi-SUN-SDNルータ、およびこのルータにつながるWi-SUN機能を搭載したセンサー、メーター用IoTデバイスからなる。
このIoTデバイスを使って、新しい独立したネットワークを構成したい場合、WoTサーバーは、必要な仮想ネットワークの追加、構成設定、構成変更等の設定を行う。
それに呼応してWi-SUN-SDNルータは必要となるデバイスから必要な情報を収集し、WoTサーバーまで伝送。WoTサーバーは、その収集したデータをそれぞれの利用者が構築したクラウド、サーバーまで安全に伝送する。
今回はIoTデバイスとして、Wi-SUN通信機能が搭載された温湿度センサー、消費電力センサーを複数利用し、Wi-SUN-SDNルータに1対Nで接続させ、さらにWoTサーバーが複数の独立するネットワークを遠隔で構築し、情報収集できるネットワークを構築した。
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