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2020年11月12日

東京医科歯科大と富士通研究所、「富岳」でがんの遺伝子ネットワーク分析1日で実現

東京医科歯科大学と富士通研究所は10日、2020年5月から2023年3月まで実施の文部科学省のスーパーコンピュータ「富岳」成果創出加速プログラムにおいて、「大規模データ解析と人工知能技術によるがんの起源と多様性の解明」をテーマに、スーパーコンピュータ「富岳」上で、発がんに関連している可能性の高い遺伝子間の影響関係を表すネットワークの推定と富士通研究所の説明可能なAI技術「Deep Tensor(ディープ テンソル)」を利用したがんの浸潤や転移との関連を予測する計算を1日以内で実現したと発表した。

これまで、遺伝子データからがんの病態に関連する可能性の高い遺伝子の動作を表すネットワーク構造を抽出してがんの病態を予測する計算は、大学などで利用可能なスーパーコンピュータを利用しても数カ月かかっていた。そのため、個々の遺伝子レベルではわからない新たながんのメカニズムを発見し、研究の中に取り入れることが困難だった。

今回、「富岳」を利用して、2万個の遺伝子データ解析から上皮性がん細胞における遺伝子間の影響関係を表すネットワークを抽出し、さらに富士通研究所の「Deep Tensor」を利用してがんの浸潤や転移との関連を予測し、その予測根拠を提示することができるようになったという。

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