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2020年12月21日

日本のα世代の基礎学力は11カ国中9位 =スプリックス基礎学力研究所調べ=

スプリックス基礎学力研究所は17日、グローバルにおける日本の教育実態を把握すべく、世界11カ国において、子ども・保護者を対象に学習に関する「意識調査」、および基礎学力を測る「学力調査」を実施したと発表した。

各国1000人ずつ、合計2万2千人の子ども・保護者へのリサーチ結果から得られたデータを全4回にわたり公表する。今後はスプリックス基礎学力研究所公式Twitter、公式Facebookで、一部の調査結果に加え、補足データや最新情報も併せて掲載していく予定。

第1回目となる今回は、α世代の子どもたちにおける基礎学力や、世界と比較した際の基礎学力における課題が浮き彫りとなる調査結果となったという。

α世代とは2010年中盤~2020年代序盤に生まれた人を示し、今回は6~9歳の子どもたちを指している。


世界11カ国の子どもたちを対象にした基礎学力調査では、全学年の総合順位が11カ国中4位。一方で、α世代と呼ばれる6~9歳では、基礎学力が9位となり、総合正答率の上位国(中国・インド・インドネシア)のα世代と比べて、学力に大きな開きがあることが伺える。特に、日本の7歳は11カ国中10位となっており、低学年と高学年において学力の差があることが分かった。

保護者の基礎学力への意識に関しては、「基礎学力は大切だと思う」と答えたのは、11カ国全体で94.3%、日本で95.9%となり、ほとんどの保護者が基礎学力の大切さを認識していることが分かる。さらに、子どもの勉強する上での必要不可欠な要素として、96.4%が「基礎学力」と答えており、「応用力」「思考力」などの他の要素と比べてもトップに。世界では78.3%であることと比べてみても、日本における「基礎学力」の必要性の認識の高さが伺える。

基礎学力の必要性が高いと感じている日本だが、「基礎学力に満足している」のは26.1%となっており、11カ国全体の78.0%より大きく下回り、最下位。保護者は基礎学力を11カ国中最も重要と捉える一方で、最も満足しておらず、基礎学力に対する危機意識を強く持っているという。

日本の保護者は基礎学力に対する高い危機意識を有する一方、「向上させる努力をしている」と回答したのは58.0%にとどまっているという。これは、他国と比べて30%ほど低くなっており、基礎学力の向上への意欲と、それに伴う行動との間に壁が生じているという。

実際、子どもの学習への具体的なアクションについて、いずれの関与も11カ国中最も低い値を示し、保護者の行動が伴っていないことが明らかに。

子どもたちへの勉強に関する意識調査において、日本では「計算が好き」と答えているのが57.1%、「読書が好き」と答えているのが53.9%。世界の平均からそれぞれ20%以上低くなっており、勉強への好感度が低いことが分かる。

さらに、勉強への自信については、「計算には自信がある」が49.1%、「読解力には自信がある」が30.0%。好感度と同様に、基礎学力への自信が他国と比べて全体的に極めて低い結果となり、子どもたちの自信が欠如していることが伺えるという。

この調査は、8月~9月にかけて、日本・アメリカ・中国・インド・イギリス・フランス・ポーランド・タイ・インドネシア・マレーシア・ミャンマーの6歳~15歳(各国1000人・11カ国の1万1千人)とその保護者(各国1000人・11カ国の1万1千人)を対象に、インターネット調査で実施した。

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