2022年12月19日
ICT教材「すらら」、不登校支援で注目を集める熊本市教委が本格運用を開始
すららネットは16日、同社のICT教材「すらら」が、熊本市教育委員会の不登校支援事業「フレンドリーオンライン」で採用され、本格運用が始まったと発表した。
文部科学省「2021年度 問題行動等調査」によると、小中学生の不登校は過去最多の24万人超で、熊本市も過去最多の2152人となり増加傾向にあるという。
同教委は、登校が難しい児童生徒への学習支援として、周囲とつながりながら、自分のペースで学びを進める機会を保障するために、2021年度から、「すらら」をトライアル利用したオンライン学習に取り組んできたが、個別最適化した学びと学力の定着に有用性が認められたことから、今回、本格運用をスタートさせた。
また同教委は、すららネット、NTTコミュニケーションズ、Inspire Highとともに、不登校児童生徒の支援環境の充実を目的とした最先端技術や教育データを効果的に活用する実証事業「バーチャル教室」を、同日から開始した。
同事業は、文科省の次世代の学校・教育現場を見据えた先端技術・教育データの利活用推進事業の一環として行うもので、バーチャル空間では、児童生徒が自由に集まり、児童生徒同士で話ができるコミュニケーションの機会を作り、集団生活への慣れを育成していく。
「すらら」での教科学習データのほか、各種学習データを一元管理するダッシュボードでは、児童生徒の学習状況や変容を「見える化」し、一人ひとりに合った効果的な支援を行う。
「すらら」は、アニメキャラクターが講師となって教えるレクチャー、理解度を確認するドリル、学びを活用できるようにするためのテスト―の3つの機能がある。現在、個人ユーザーの約36%が不登校生で、直近3年間で8倍以上の約1500人に急増している。
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