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2023年4月27日

OKI×大阪教育大、体育授業でのICT活用で「授業内容の質向上」などを確認

沖電気工業(OKI)と大阪教育大学は26日、体育授業におけるICT活用の有用性検証で、授業内容の質向上や教員の負担軽減への効果を確認できたと発表した。

両者は昨年、「小中学生を対象とした体育科学習におけるICT活用の有用性検証」に関する共同研究契約を締結。

今回、同契約に基づく実証実験で、OKIが開発中の「体育ICTソリューションシステム」を活用することで授業内容の質の向上や教員の負担軽減に効果があることを確認した。

また、同システムが、屋外の体育授業で動き回る生徒の運動や体調などの身体情報を、約92%のデータ収集率でリアルタイムに収集できることも確認。教員は手元のタブレットで、生徒の運動負荷状態や体調を一覧管理しながら安全な授業を実現できる。

実証実験後に同大が実施したアンケートでは、参加した生徒の満足度を約90%獲得した。

具体的な検証は、昨年9月~12月に、大阪市の公立小学校と、同大附属天王寺小中学校で実施。

小学5、6年生の表現運動、ハンドボール、ペース走、中学3年生のバスケットボールなど、集団で様々な運動を行なう体育授業(64授業、延べ生徒数382人、1授業での最大生徒数56人)で、教員と生徒が共にバイタルセンサーから得られる心拍数・運動強度・体表温度などの身体情報をリアルタイムにモニタリングしながら授業を進行した。

授業前後に生徒・教員に、ICTを活用した体育授業に関するアンケート調査を実施。その結果、いずれの授業でも92%以上のデータ収集率を達成できており、同システムが生徒が動き回る学校教育の屋外体育授業環境で有効に機能することが確認できた。

さらに、約90%の生徒が同システムを使った体育授業の楽しさを実感しており、体育授業への参加意欲の向上・ICTの活用が体力や運動能力の獲得と運動習慣の獲得(健康志向)に及ぼす効果も確認できた。

教員にとっては、運動強度のモニタリングで運動負荷が大きくなっている生徒を容易に把握できるようになり、授業を行う際にくまなく体調を観察する負担を軽減する効果も見られた。

同システムは、生徒の腕にリストバンド型のウェアラブル端末を付けて運動や体調データを取得して、生徒と教員がタブレット端末でリアルタイムにモニタリングするシステム。

OKIの920MHz帯マルチホップ無線「SmartHop」で培ったバイタルセンサー無線ネットワークを活用することで、従来は屋内の体育館などに限られていたリアルタイムデータ通信を、屋外のグラウンド(約200m四方)で100人程度の生徒が動き回る状況でも可能にした。

「ICT活用の有用性検証」結果の詳細

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