2023年8月14日
WHITE、経験者に聞く「リスキリングの実態調査」 途中で挫折した人は5人に1人
WHITEは9日、リスキリング経験者195名を対象に実施した「リスキリングの実態調査」のレポートを公開した。
それによると、過去にリスキリングを経験したことがある195名に対し、リスキリングをはじめた目的を尋ねたところ「不足している知識やスキルの補足」が42.1%、「新たな知識やスキルへの興味」が37.9%といった能動的な理由が上位になるものの、「会社(上司・人事)からの要請」が14.9%、「会社での費用補助」が16.4%といった自発的ではないきっかけの人も1割程度存在する結果となった。
リスキリング当時の実施状況について尋ねたところ、「途中で断念した」人が18.5%、「設定した目標をクリアした/最後まで受講した」人が81.5%となり、5人に1人程度(18.5%)が途中で挫折していることが明らかになった。その理由は「時間がなくなった」(52.8%)が半数以上を占める中、「義務感を感じた」「はじめたキッカケが自発的でない」といった“やらされリスキリング”の人も1割程度存在していた。
リスキリングを経験した後において、不満を感じたことについて尋ねたところ、「給与/キャリアアップに繋がらない」(それぞれ29.0%/24.6%)が上位に挙げられた一方、「仕事での活用機会がない」(22.8%)、「人事制度に反映されない」(19.6%)、「学んだスキルを活用する体制・風土に会社が変わらない」(14.5%)といった受け皿としての職場環境に問題がある“報われないリスキリング”も一定数存在することが明らかになった。
不満には、「職業訓練で資格を取ったが、転職先に有利に採用される条件としてあまり生かせなかった」(41歳、男性)、「転職先で必要だと思っていたが、実際には仕事先でのやり方があるので、いかせることはできなかった(54歳、女性)」、「個人個人で努力してスキルを上げるのは義務、しかし人事評価や報酬には反映させないという会社のスタンスに失望した(48歳、女性)」などのエピソードが挙げられた。
リスキリングの際に利用したものを尋ねたところ、「インターネット検索」(39.1%)や「オンライン学習サービス」(30.4%)といったオンラインサービスのほうがリーズナブルでアクセスしやすいことから、「リアルセミナー」(21.7%)、「学校」(18.1%)などのオフラインでの対面サービスを上回る結果となった。コロナ禍以降、オンライン学習でスキルアップを行うという選択肢が市民権を得始めていることが想定される。
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