2024年2月8日
パーソル総合研究所、日本人が学習から遠ざかる要因となる7つの「ラーニング・バイアス」を特定
パーソル総合研究所は7日、「学び合う組織に関する定量調査」の結果を公表した。
調査は10月24日~27日に、全国の男女・正規雇用就業者(20歳~64歳)6000名を対象として、正規雇用就業者の組織全体における学びの実態を定量的に明らかにするとともに、組織的な学びを促進するための示唆を得ることを目的に実施された。

それによると、全体の56.1%が業務外の学習時間はないと回答した。学習方法として聴取しても、「どれも行っていない」が54.9%で過半数を超えた。また、過去3年の研修受講経験も72.7%が「ひとつもない」と回答した。年代別に見ると、男性は40代以降、女性は30代以降で学習意欲も学習時間も大きく減少している。
「研修なしかつ学習なし」という層が、全体で48.5%を占め、女性や小規模な企業でやや多くなった。学習者(週1時間以上)は無学習者と比べて、はたらく幸せ実感が20.3%高く、ワークエンゲージメントも17.3%高く、また、多視座性、時間軸の広さといった思考の広さを示す指標も高い傾向が見られた。
調査では、就業者が学習から遠ざかる要因となる7つのラーニング・バイアスを特定。
これらのそれぞれが学習意欲・学習時間・学習期間のいずれか、あるいはすべてにマイナスの影響を及ぼしていることが分かった。年代別には、男女とも50代~60代で新人バイアスが強く、20代~30代で地頭バイアスが強かった。また女性の40代~60代にはタイパバイアスと現状維持バイアスが強く見られた。
学習者の56.2%が自身の学びについて状況や内容を同僚に共有していなかった。上司やその他の社内関係者についても約6割が共有していない。学習行動の過半数が職場で秘匿されることで、職場で共有される学びは全体で2割以下になることが分かった。学習秘匿を助長する要因としては、学びは一人で行うものという独学バイアスや、共有しても周囲が関心を示さなさそうという無関心予期、転職や異動を考えている/出し抜こうと考えている裏切り者予期などが挙げられる。
学び合う組織を創るためのポイントとしては、自身のキャリアやキャリアパスなどについて認識するキャリアの自己認識、興味関心やスキルなどを自己理解・評価するスキルの自己認識、学習スタイルなどについて認識する学び方の自己認識が、すべて学習意欲に対してプラスの関連があることが分かった。
そうした自己認識に対しては、仕事上の経験の中で学びの相談経験が最もプラスの影響が強く、他者との協働的な学び経験であるコミュニティ・ラーニングの経験も広くプラスの影響が見られた。また、組織文化と学習意欲などの関連を見ると、学びの活用文化、共有文化、奨励文化の高い組織は学習意欲が高く、学習共有が進んでいることが分かった。また、上司自身の学び行動が部下の学習意欲・学習時間・学習共有にプラスの影響のあることも明らかとなった。
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