2025年4月1日
教員の88.5%が「生徒に積極的に辞書を使用してほしい」=辞典協会調べ=
辞典を刊行する出版社13社が加盟する辞典協会は3月31日、教職員や学習支援従事者など教育関係者1万5008人を対象に実施した、「辞典の活用実態や辞典使用に関する考え方についてのアンケート調査」の結果をまとめ発表した。

それによると、「生徒・学生に辞書の使用を勧めているか?」と聞いたところ、全体では約70%が「辞書使用を勧めている」と回答。中でも、小学校および中学・高校の国語・英語の教員は、80%以上が辞書の使用を勧めていた。
「紙、電子を問わず辞書利用を勧めている」36.3%が最も多く、次いで「紙の辞書を勧めている」25.9%が多かった。ちなみに、小学校では「紙の辞書を勧めている」46.7%が最も多く、「言葉の意味」などを調べる方法として「紙の辞書」を勧めているようだ。

「生徒・学生への語彙指導に最も相応しいもの・役立つもの」を尋ねたところ、「紙とデジタル」40%が最も多く、次いで「紙の辞書」35.7%だった。教員の所属・担当教科別にみると、小学校、中学校(国語)では、「紙の辞書」が50%を超えており、この学習段階では「紙の辞書」が有効な語彙指導ツールと認識されていることが伺える。
一方で、「電子辞書」「Google等検索エンジン」は総じて低い傾向で、高校(英語)では「電子辞書」26.6%と、他と比較し10%以上高くなっている。教科の性質上、電子辞書の利便性などが評価されているものと思われる。
「紙の辞書」が語彙指導に相応しい・役立つツールと認識されつつ、技術の進歩、利便性の観点で、「紙とデジタル」の併用が進んでいる状況が推測される。

「辞書を使うことでどのような力がつくと考えるか?」との質問では、全体では、「語彙力」71.7%が最も多く、以下、「情報収集力」58.5%、「読解力」47.3%、「表現力」28.4%と続いた。所属、担当教科別にみると、小学校、中学校(国語・英語)、高校(国語・英語)では、「語彙力」が8割を超えており、辞書が「語彙力」を身に付ける重要なツールであると認識されている。
ちなみに、中学校(英語)、高校(英語)では、「表現力」が「読解力」を上回っており、辞典で言葉を調べることで、近年の英語学習で求められる「話す」「書く」といった「表現力」が身に付くことも期待されている。

「辞書を使用している方が、生徒・学生の学力が向上すると思うか?」との質問には、「とても思う」「思う」の合計が86.7%になり、9割近くが辞書使用で学力が向上すると回答。その理由として、「例文や語句の由来、同義語、対義語など一つの単語から背景や多くの情報が得られる」、「調べる習慣、調べ学習によって学習能力が上がるから」、「曖昧な言葉を調べる習慣から、確実な知識の蓄積につながるから」などの声が寄せられた。

また、「生徒・学生に積極的に辞書を使用してほしいと思うか?」と聞いたところ、「とても思う」と「思う」の合計が88.5%になり、9割近くが生徒・学生に「辞書を積極的に使用してほしいと思っている」と回答した。
理由としては、「辞書引くことが、学力向上につながる」、「調べることはスマホやネットを使うだけではないことを知ってもらいたい」、「知識と共に、自分が必要とする情報を得るための判断力や思考力を養えるから」などの声が寄せられた。
この調査は、全国の教職員、教育・学習支援従事者を対象に、2024年12月5日~19日にかけてインターネットで実施した。有効回答数は1万5008人。
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