2026年2月13日
子どもの計算力、「世帯年収や親の学歴、本の数などで差が」=スプリックス教育財団調べ=
スプリックス教育財団は12日、世界6カ国(アメリカ、イギリス、フランス、南アフリカ、中国、日本)の小学4年生と中学2年生を対象に実施した、「基礎学力と学習の意識に関する保護者・子ども国際調査2025」の結果をまとめ発表した。

それによると、基本的な計算力と世帯年収に相関があるのかを、計算テストを実施して検証したところ、パネル5カ国(アメリカ、イギリス、フランス、南アフリカ、中国)、日本の双方で、世帯年収が低いほど計算力がC層(低め)の割合が高く、世帯年収が高いほど計算力がA層(高め)の割合が高いという典型的なSES(家庭の社会経済的背景)の相関が見られた。
特に日本では、世帯年収が高い層の56%が計算力が高いA層に含まれており、「高い計算力を持つことと世帯年収の高さ」に強い相関があることが示された。
また、世帯年収と計算力の相関は、直接的な影響ではなく間接的な影響の可能性もあることから、世帯年収以外にも一般的に学力に相関があるとされる「教育費」「本の数」「親の学歴」についても分析したところ、パネル5カ国、日本の双方で、いずれの指標においても「低い/少ないほど計算力がC層(低め)の割合が高い」「高い/多いほど計算力がA層(高め)の割合が高い」という典型的なSESの相関が見られた。
特に日本では、「教育費が高ければ高いほど子の計算力が高い」「両親ともに大卒以上であれば子の計算力が高い」傾向が強く、両親ともに大卒の場合は計算力が高いA層の割合が62%に達し、両親とも非大卒の場合(24%)と比較して38ポイントもの差が見られた。これは、保護者の学歴や教育にかける熱意が教育費に反映され、子どもの計算力に影響している可能性を示唆している。

次に、世帯年収といったSESが影響するのは、計算力のみではなく親子の学習に関わる意識とも関係している可能性があることから、子ども自身が大学以上に進学するつもりがあるか、保護者が子に大学以上に進学して欲しいかといった進学希望と世帯年収の相関を分析したところ、パネル5カ国、日本ともに、保護者と子ども両方において「世帯年収が高いほど、高い学歴を希望する」傾向が見られた。
ただし、パネル5カ国は非常に高い有意性を示したものの、日本では統計的有意性は示されなかった。
日本は統計量が少ないこと、ごく一部の自治体における調査であることや、大学進学費用の懸念が平均的な世帯にも存在すること、日本の小学4年生は「進路が未定」とする割合が極端に高いこと(44%)など様々な要因が考えられる。

最終的な学歴の希望といった意識についても、世帯年収と相関があることが示され、SESが基礎学力や将来の学歴に影響している可能性を示唆。ひいては格差の再生産になりうることを示している。
【調査の概要】
調査時期:2025年4月~7月
調査対象国:
・パネル調査:アメリカ、イギリス、フランス、南アフリカ、中国(計5カ国)
・学校調査:日本
調査対象者:小学4年生および中学2年生
調査方法:
・パネル調査:インターネットパネル調査によるランダム抽出
・学校調査:1学年あたり1~数校の学校および自宅での調査(保護者の回答は任意)
サンプル数:
・パネル調査:合計1500組(各国各学年150組)
・学校調査:「小4」生徒400人程度・保護者240人程度
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