2020年12月18日
インテージリサーチ、全国1万人対象に「大学入学共通テストの公平感」を調査
インテージリサーチは17日、大学入学共通テストの公平感を調べるために、16~79歳の男女1万802人を対象に実施した「大学入学共通テストに関する意識調査」の結果をまとめ発表した。
それによると、2021年の大学入学共通テストの公平感を聞いたところ、「どちらともいえない」が53.4%と最も多く、次いで「公平だと思う」が30.0%、「公平だと思わない」が16.6%だった。
1990年から実施されていたこれまでの大学入試センター試験から、テストの方法や内容が変わるものの、不公平と感じている人は少ないことが分かった。
また、教育する立場の人が大学入学共通テストをどのように感じているか分析したところ、教育や学習支援業で働いている人は、「公平だと思う」が33.5%、「公平だと思わない」が23.0%で、それ以外の業種の人に比べて、公平・不公平の意見が2分していることが明らかになった。
続いて、直近で大学受験に関係がある16~19歳、および高校生の子どもと同居している人に限定して分析したところ、「公平だと思う」割合は18・19歳で4割を超えたが、16・17歳では回答者全体と同程度の3割程度だった。
また、高校生の子どもと同居している人では、「公平だと思う」割合は22.6%、「どちらともいえない」が57.3%だった。
このことから、大学受験を直近に控えている、もしくは経験した18・19歳の当事者は公平と感じているにもかかわらず、保護者はそう思っていないことが明らかになった。
18歳の学生と、高校生の子どもと同居している人のうち、「大学入学共通テストの方法を公平だと思う人」が、休校中にどのように学習していたか分析したところ、学生は授業動画やオンライン指導で学習している人ほど、大学入学共通テストを公平だと思っていることが分かった。
また、保護者では、塾・予備校の教材で子どもが学習している人の方が公平だと感じていた。このことから、大学受験に関して、学生は学校中心の勉強から安心感を得る一方、保護者は塾・予備校などのフォローがあると安心できる、という傾向がうかがえる。
この調査は、マイティモニター(全国16歳以上79歳までの男女個人)を対象に、7月31日~8月3日にかけて、インターネットを使って実施。有効回答は1万802人。
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